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ガンキリン
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ガンキリン

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PSMD10
Protein PSMD10 PDB 1qym.png
PDBに登録されている構造
PDB オルソログ検索: RCSB PDBe PDBj
PDBのIDコード一覧

1QYM, 1TR4, 1UOH, 4NIK

識別子
記号 PSMD10, dJ889N15.2, p28, p28(GANK), proteasome 26S subunit, non-ATPase 10
外部ID OMIM: 300880 MGI: 1858898 HomoloGene: 94517 GeneCards: PSMD10
遺伝子の位置 (ヒト)
X染色体
染色体 X染色体
X染色体
PSMD10遺伝子の位置
PSMD10遺伝子の位置
バンド データ無し 開始点 108,084,207 bp
終点 108,091,549 bp
遺伝子の位置 (マウス)
X染色体 (マウス)
染色体 X染色体 (マウス)
X染色体 (マウス)
PSMD10遺伝子の位置
PSMD10遺伝子の位置
バンド データ無し 開始点 139,849,178 bp
終点 139,857,477 bp
RNA発現パターン
PBB GE PSMD10 gnf1h05584 x at fs.png

PBB GE PSMD10 gnf1h05583 at fs.png

PBB GE PSMD10 219485 s at fs.png
さらなる参照発現データ
遺伝子オントロジー
分子機能 転写因子結合
血漿タンパク結合
細胞の構成要素 intermediate filament cytoskeleton
細胞質
核質
proteasome regulatory particle, base subcomplex
細胞核
proteasome regulatory particle
プロテアソーム
細胞質基質
生物学的プロセス negative regulation of release of cytochrome c from mitochondria
cytoplasmic sequestering of NF-kappaB
positive regulation of cyclin-dependent protein serine/threonine kinase activity
positive regulation of cell growth
negative regulation of transcription by RNA polymerase II
negative regulation of MAPK cascade
negative regulation of DNA damage response, signal transduction by p53 class mediator
proteasome regulatory particle assembly
positive regulation of protein ubiquitination
negative regulation of NF-kappaB transcription factor activity
positive regulation of proteasomal ubiquitin-dependent protein catabolic process
negative regulation of apoptotic process
アポトーシス
protein deubiquitination
翻訳後修飾
MAPK cascade
protein polyubiquitination
stimulatory C-type lectin receptor signaling pathway
antigen processing and presentation of exogenous peptide antigen via MHC class I, TAP-dependent
regulation of cellular amino acid metabolic process
negative regulation of G2/M transition of mitotic cell cycle
anaphase-promoting complex-dependent catabolic process
SCF-dependent proteasomal ubiquitin-dependent protein catabolic process
tumor necrosis factor-mediated signaling pathway
NIK/NF-kappaB signaling
Fc-epsilon receptor signaling pathway
proteasome-mediated ubiquitin-dependent protein catabolic process
regulation of mRNA stability
T cell receptor signaling pathway
膜貫通輸送
Wnt signaling pathway, planar cell polarity pathway
regulation of transcription from RNA polymerase II promoter in response to hypoxia
interleukin-1-mediated signaling pathway
negative regulation of canonical Wnt signaling pathway
positive regulation of canonical Wnt signaling pathway
regulation of mitotic cell cycle phase transition
regulation of hematopoietic stem cell differentiation
出典:Amigo / QuickGO
オルソログ
ヒト マウス
Entrez
Ensembl
UniProt
RefSeq
(mRNA)

NM_170750
NM_002814

NM_001164177
NM_016883

RefSeq
(タンパク質)

NP_002805
NP_736606

NP_001157649
NP_058579

場所
(UCSC)
Chr X: 108.08 – 108.09 Mb Chr X: 139.85 – 139.86 Mb
PubMed検索
ウィキデータ
閲覧/編集 ヒト 閲覧/編集 マウス

ガンキリン(PSMD10、p28またはp28GANKとも呼ばれる)は、様々ながんで高発現しており、悪性腫瘍の発生および進展において中心的役割を果たすと推定される重要ながんタンパク質である。

発見

ガンキリンは肝細胞がんにおいて過剰発現するがん遺伝子産物として、京都大学医学研究科の藤田潤等により発見された。これとは独立して、東京都医学総合研究所の田中啓二等は26Sプロテアソームのサブユニットp28として、英国ノッティンガム大学のR John Mayer等は26SプロテアソームのS6bサブユニットに結合するタンパク質として同定した。このため、ガンキリンはPSMD10(26Sプロテアソーム非ATPaseサブユニット10)とも呼ばれる。しかし、後の研究によれば、ガンキリンは26Sプロテアソームのサブユニットではなく、一時的に結合して19S調節複合体の組み立てを助ける分子シャペロンであることが示されている。

構造

タンパク質構造解析によれば、ガンキリンは7つのアンキリンリピートからなり、手のひらを丸めたような構造をしている。アンキリンリピートは一般に分子間(または分子内)相互作用により機能制御に関与するアミノ酸配列として知られている。

機能・がん抑制タンパク質との関連

ガンキリンはがんタンパク質(oncoprotein)であり、その過剰発現によりマウス線維芽細胞およびヒト腫瘍細胞において腫瘍の形成や細胞増殖を促進する。これはガンキリンがサイクリン依存性キナーゼCDK4に結合することにより、CDK4がp16やp18により阻害されることを妨害し、同時にがん抑制タンパク質RBとも結合してRBのCDK4によるリン酸化、転写因子E2Fの活性化を引き起こすことが一因である(図)。

ガンキリンの結合は、RBのユビキチン化およびプロテアソームによる分解も促進する。なお、ガンキリンがプロテアソームS6b サブユニットとRBに同時に結合するという事実は、ガンキリンがユビキチン化タンパク質を26Sプロテオソームへ運ぶキャリアーとして働き、その分解を促進する可能性を示唆している。

図:ガンキリンの細胞増殖とアポトーシスへの影響

ガンキリンは細胞のアポトーシスを阻害する。この抗アポトーシス活性は、ガンキリンがE3ユビキチンリガーゼMDM2に結合し、がん抑制タンパク質p53のユビキチン化およびプロテアソームによる分解を促進することによると考えられている(図)。p53は多種多様な生体ストレスから細胞を守り、がんを防ぐ働きから 「ゲノムの守護神」とも呼ばれる最も重要ながん抑制タンパク質で、ヒトのがんの約 50% で遺伝子変異が認められる。

ガンキリンは、上記2つの主要ながん抑制タンパク質RBおよびp53に加えて、C /EBPα、TSC2、HNF4α、CUGBP1などのがん抑制タンパク質にも結合し、そのユビキチン化およびそれに続くプロテアソームによる分解を促す。さらにガンキリンはがん抑制タンパク質p16、PTENおよびFIH-1(低酸素誘導性因子-1を阻害する因子)をも阻害するため、「がん抑制因子の殺し屋(killer of tumor suppressors)」とも呼ばれる。

ガンキリンはその他、NF-κB/ RelA、MAGE-A4、IGFBP-5、SHP-1、ATG7、Keap1/Nrf2、WWP2/Oct4、PI3K/Akt、IL-6/STAT3、IL-8、YAP1、並びに低酸素誘導性因子-1等といった多くのタンパク質に結合し、多くのシグナル伝達経路に影響を与え発がんに寄与している。

動物モデル

肝細胞にガンキリンを過剰発現させたマウスでは、肝がんではなく肝血管肉腫が発生した。ただし発がん物質による肝細胞がんの発生は増加した。ミノカサゴでは、脂肪肝、胆汁鬱滞, 線維化の後に肝細胞がん胆管がんが自然発生した。

ガンキリン遺伝子発現を欠損したマウスでは、大腸や肝の発がん実験でがんの発生が抑制され、腫瘍環境をなす細胞でのガンキリン発現もがん化に重要であることが示された。

がん治療標的として

ガンキリンは、以下の理由によりがん治療の優れた標的であると考えられている。

  • がん細胞とその周りの細胞とは、お互いに作用しあって、多段階的に腫瘍発生を進めて行くことが知られている。ガンキリンは両方の細胞において発現し腫瘍発生・進展を促進する。
  • ガンキリンは、細胞悪性化の早期(発生)および後期(進展、転移)段階の両方において発がんを促進する。例えば、ガンキリンの過剰発現はラットの肝発がんモデルでは肝の線維化段階から始まり、ヒト肝組織では肝炎肝硬変腺腫から肝がんへと段階的に増加する。結腸直腸食道およびを含む多くの異なるタイプのがんにおいて、ガンキリンの発現が多いほど浸潤、転移が多く、予後不良で治療抵抗性である。
  • ガンキリンは正常臓器では発現レベルが低い。一方、肝がんでは98%の症例で、食道、前立腺、結腸直腸その他の臓器のがんでもほとんどの症例で発現が亢進している。
  • ガンキリンは上記含めほとんどすべての臓器に発生するがんで過剰発現が認められている。
  • ガンキリンは複数の主要ながん抑制因子を抑制する。
  • ガンキリンは、8個の重要ながんの特徴(hallmarks of cancer)のうち少なくとも7個の出現に関係している。したがって、ガンキリンを阻害すれば、がんの特徴の多くが改善する可能性がある。

予防と治療への応用

ガンキリンは肝をはじめとする多くの臓器で、がんの発生と進展に重要な役割を果たしている。そこで、抗ガンキリン剤を用いればがん細胞およびその微小環境の両方に作用して、多くの人のがんに対する治療効果および予防効果を示すことが期待される。また他のいろいろながん治療法に併用すれば、その効果を増強することが推測される。

参考文献


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