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ハーレクイン症候群
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ハーレクイン症候群

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ハーレクイン症候群
Progressive isolated segmental anhidrosis
分類および外部参照情報
ICD-10 G90.8
MeSH C535634
GeneReviews
Orphanet 199282

ハーレクイン症候群(Harlequin syndrome)とは、胸の胸椎上部領域、首、顔の片側、つまり非対称な領域での発汗や紅潮が見られる症状である。自律神経系(ANS)の損傷が原因であると考えられている。ANSは、発汗、皮膚の紅潮、刺激に対する瞳孔の反応など、身体の自然なプロセスの一部を制御している。ハーレクイン症候群は、年齢に無関係に発症する自律神経系の疾患である。希少疾患の一つであり、アメリカ合衆国内で20万程度の人々が影響を受けているとされる。

ハーレクイン症候群に関連する症状は、運動、暖かい環境、激しい感情によって現れ易くなる。体の片側が発汗・紅潮し、体の反対側にはそのような症状が出現しない。 この症候群は、「ハーレクインサイン」とも呼ばれ、ハーレクイン症候群を引き起こす可能性を持つ基礎疾患の一症状と考えられている。

また、片側の内視鏡的胸部交感神経切除術(ETS)や内視鏡的交感神経遮断術(ESB)の手術の結果であることもある。

更に、ハーレクイン症候群は、VA(静脈-動脈)体外式膜酸素供給法(ECMO)の合併症としても見られ得る。これは、下半身に比べて上半身に虚血(低酸素)が生じる事による。

症状

熱への曝露もしくは、身体的精神的な激しい運動(strenuous exertion)の後に、顔や首の片側が紅潮し発汗する。ホルネル症候群や、別の交感神経系障害が共に観察されることがある。

原因

考えられる原因としては、頸部前後神経節の交感神経線維および、毛様体神経節副交感神経細胞への障害が挙げられる。胸部脊椎のねじれが前根動脈の閉塞を引き起こし、それが原因となるとも言われる。衰えた側の交感神経欠損が、その反対側の紅潮をより顕著にする。損傷を受けていない側(の発汗、紅潮)が正常なのか過剰なのかは定かではないが、損傷を受けた側の埋め合わせをし、恒常性を保とうとしていると考えられる。

診断

治療

ハーレクイン症候群のみが身体に実体的に悪影響を及ぼすことは少ないため、多くの場合治療は必要とされない。

名称の由来

ランスとドラムモンドにより、患者の半分紅潮した顔がハーレクイン(道化師)のカラフルなマスクを思わせることから命名された。

参照

参考文献


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