パントプラゾール

IUPAC命名法による物質名
IUPAC名 (RS)-6-(Difluoromethoxy)-2-[(3,4-dimethoxypyridin-2-yl)methylsulfinyl]-1H-benzo[d]imidazole
臨床データ
販売名	Protonix, others
Drugs.com	monograph
MedlinePlus	a601246
ライセンス	EMA:リンク、US Daily Med:リンク
胎児危険度分類	AU: B3 US: N
法的規制	UK: 処方箋のみ (POM) US: ℞-only ℞ (Prescription only)
投与方法	経口、点滴静脈注射
薬物動態データ
生物学的利用能	77%
代謝	肝臓 (CYP2C19)
半減期	1-2 hours
排泄	尿, 便
識別
CAS番号	102625-70-7
ATCコード	A02BC02 (WHO) A02BD04 (WHO) A02BD11 (WHO)
PubChem	CID: 4679
IUPHAR/BPS	7260
DrugBank	DB00213
ChemSpider	4517
UNII	D8TST4O562
KEGG	D05353
ChEBI	CHEBI:7915
ChEMBL	CHEMBL1502
化学的データ
化学式	C16H15F2N3O4S
分子量	383.371 g/mol
SMILES FC(F)Oc1ccc2[nH]c(nc2c1)S(=O)Cc3nccc(OC)c3OC
InChI InChI=1S/C16H15F2N3O4S/c1-23-13-5-6-19-12(14(13)24-2)8-26(22)16-20-10-4-3-9(25-15(17)18)7-11(10)21-16/h3-7,15H,8H2,1-2H3,(H,20,21)  Key:IQPSEEYGBUAQFF-UHFFFAOYSA-N

パントプラゾール（Pantoprazole）は、プロトニックス（Protonix）などの商品名で販売されている、胃潰瘍の治療、胃食道逆流症（GERD）によるびらん性食道炎の短期治療、びらん性食道炎の治癒の維持、病理学的過分泌状態であるゾリンジャー・エリソン症候群などの治療に用いられる医薬品である。また、ヘリコバクター・ピロリを除去するために他の薬と併用されることもある。有効性は他のプロトンポンプ阻害薬（PPI）と同等である。投与法は経口または点滴静脈注射である。

一般的な副作用には、頭痛、下痢、嘔吐、腹痛、関節痛、などがあげられる。重度の副作用には、重度のアレルギー反応、萎縮性胃炎、クロストリジウム・ディフィシル大腸炎、低マグネシウム、ビタミンB12欠乏症、などの慢性炎症があげられる。妊娠中の人への投与は安全とみられる。

パントプラゾールは、胃酸分泌を減少させるプロトンポンプ阻害薬である。作用機序は胃のH⁺/K⁺-ATPアーゼ機能を不活性化することで効果がある。

パントプラゾールの研究は1985年に始まり、1994年にドイツで医薬品として使用されるようになった。後発医薬品として入手できる。2018年時点の米国での錠剤の卸売価格は服用1回分0.10米ドル未満である。英国では、服用1回分の錠剤価格は0.05ポンド未満であるが、静脈点滴剤は投与1回分につき約5ポンドの費用が掛かる。

関連項目

• プロトンポンプ阻害薬