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ヒドロクロロチアジド

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ヒドロクロロチアジド
Hydrochlorothiazide-2D-skeletal.png
Hydrochlorothiazide-from-xtal-3D-balls.png
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名 ヒドロクロロチアジド, Apo-hydro, Aquazide h, Dichlotride など
Drugs.com monograph
MedlinePlus a682571
胎児危険度分類
法的規制
  • 処方箋医薬品, Rx-only
投与方法 経口(錠剤)
薬物動態データ
生物学的利用能 Variably absorbed from GI tract. Bioavailability ~ 70%
代謝 does not undergo significant metabolism (>95% excreted unchanged in urine)
半減期 5.6–14.8 h
排泄 Primarily excreted unchanged in urine
識別
CAS番号
58-93-5 チェック
ATCコード C03AA03 (WHO)
PubChem CID: 3639
IUPHAR/BPS 4836
DrugBank DB00999 チェック
ChemSpider 3513 チェック
UNII 0J48LPH2TH チェック
KEGG D00340  チェック
ChEBI CHEBI:5778 ×
ChEMBL CHEMBL435 チェック
化学的データ
化学式 C7H8ClN3O4S2
分子量 297.74 g/mol

ヒドロクロロチアジド(Hydrochlorothiazide, HCTZ)は、サイアザイド系(チアジド系)利尿薬の一つである。本態性Ca2+尿症の結石予防、浮腫および腎性尿崩症の治療に使用される。

日本では、かつての代表的な商品名はダイクロトライド万有製薬・販売中止)。単剤の後発品は、ニュートライドから、ヒドロクロロチアジド錠「トーワ」へと変更され、東和薬品から販売されている。合剤としてプレミネントエカード配合錠HD/LD、コディオ配合錠MD/EX、ミコンビ配合錠AP/BPなどがある。

効能・効果

高血圧症(本態性、腎性等)、悪性高血圧、心性浮腫(鬱血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、月経前緊張症、薬剤(副腎皮質ホルモン、フェニルブタゾン等)による浮腫

作用機序

接合尿細管において管腔側のNa+-Cl共輸送担体を阻害することによって食塩(NaCl)の再吸収を抑制し、利尿作用を示す。

薬物動態

消化管から速やかに吸収され、血漿蛋白との結合率が高く、腎臓以外にはほとんど分布しない。

糸球体濾過量(GFR)の低下を招くため、高度の腎機能障害がある場合には使用を控える。

エビデンス

  • GUARD studyでは、ベナゼプリル(ACE阻害剤)+アムロジピン(カルシウム拮抗薬)よりも、ベナゼプリル+HCTZが有意に尿中アルブミン排泄量を低下させていた。HCTZがより腎保護に優れていると考えられた。
  • ヒドロクロロチアジドとクロルタリドンには、高血圧患者における心血管イベントの予防効果に差は無いという報告がある。

副作用

チアジド系利尿薬は一般に高尿酸血症を誘発することが知られているが、これは尿酸排出を担っているMRP4がヒドロクロロチアジドのような利尿薬の排出と競合するためであると考えられている。

注釈

参考文献

  • 吐山豊秋著 『新編家畜薬理学 改訂版』 養賢堂 1994年 ISBN 4842594047
  • 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018

関連項目


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