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ブレインストーム (映画)
ブレインストーム | |
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Brainstorm | |
監督 | ダグラス・トランブル |
脚本 |
ロバート・スティッツェル フィリップ・フランク・メッシーナ |
原案 | ブルース・ジョエル・ルービン |
製作 | ダグラス・トランブル |
製作総指揮 | ジョエル・L・フリードマン |
出演者 |
クリストファー・ウォーケン ナタリー・ウッド |
音楽 | ジェームズ・ホーナー |
撮影 | リチャード・ユリシッチ |
編集 |
エドワード・ワーシルカ フリーマン・A・デイヴィス |
配給 | メトロ・ゴールドウィン・メイヤー |
公開 |
1983年9月30日 1984年4月14日 |
上映時間 | 106分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $15,000,000 |
興行収入 | $10,219,460 |
『ブレインストーム』(Brainstorm)は、1983年のアメリカのMGM/UA製作、監督ダグラス・トランブル、主演クリストファー・ウォーケンのSF映画。
ストーリー
複合未来産業エヴァンス電子研究所の研究チームは、リリアン・レイノルズ博士をチーフとする画期的な実験を行っていた。
人間の記憶・知覚を他人に伝達するヘルメット型マシンをマイケル・ブレイスが被り、研究助手のゴーディと実験を続けている。「ブレインストーム」と名付けられた知覚伝達の研究は完成に近づきつつあった。最初はぼやけていた映像が鮮明になり、装置で接続された2人の間に神経伝達が行われた。「ブレインストーム」は直接の知覚伝達だけではなく、記録ができるようになる。
研究の完成を聞いた会社のオーナー、アレックス・ターソンは重役会を招集してマシーンを披露する。人間の脳から直接、攻撃を指令できる技術に軍部が介入して来る。リリアンは研究の軍事転用に強く反対する。
一方、研究員のハルがセックス・シーンをエンドレスにしたブレインストームのテープをかけ、心臓麻痺をおこしかける事件がおき、ブレインストーム・テープの危険性が認知されるようになる。そのような情勢の中、研究と軍との折衝でストレスのかかっていたリリアンは、1人で研究中に心臓発作に襲われる。死を悟ったリリアンは懸命にブレインストームを起動し、死の瞬間を記録にとどめつつ逝った。
彼女の死を契機として、軍が研究室を占拠し、軍事転用の研究を始めた。マイケルはリリアンの「死」を記録したテープに執着し、軍の管理下に置かれたテープを再生しようとする。妻カレンと退職したハルの協力を得て、遠隔操作で研究室の設備にアクセスしテープを再生、リリアンの臨死体験から死の世界へと引き込まれる。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
---|---|---|---|
TBS版 | |||
マイケル・ブレイス | クリストファー・ウォーケン | 曽我部和恭 | |
リリアン・レイノルズ | ルイーズ・フレッチャー | 竹口安芸子 | |
カレン・ブレイス | ナタリー・ウッド | 沢田敏子 | |
アレックス・ターソン | クリフ・ロバートソン | 寺島幹夫 | |
ハル・アブラムソン | ジョー・ドーシー | 嶋俊介 | |
ゴーディ・フォーブス | ジョーダン・クリストファー | 大滝進矢 | |
ランドン・マークス | ドナルド・ホットン | 小島敏彦 | |
ロバート・ジェンキンス | アラン・ファッジ |
スタッフ
- 監督:ダグラス・トランブル
- 脚本:ロバート・スティッツェル、フィリップ・フランク・メッシーナ
- 原案:ブルース・ジョエル・ルービン
- 撮影監督:リチャード・ユリシッチ
- 音楽:ジェームズ・ホーナー
- プロダクション・デザイン:ジョン・バローネ
- 衣裳デザイン:ドン・フェルド
- アートディレクター:デヴィッド・L・スナイダー
概要
脳の情報をアップロード/ダウンロードするのは、サイバーパンクの常套手段だが、その手前の技術で、記憶と刺激をアウトプット/インプットする装置が「ブレインストーム」だと言える。オープニングのモザイク模様から本編につながる見せ方や、装置がヘルメット型からヘッドギア型、カチューシャ型へ改良していく姿で研究の進歩を表現するなど、技術の描き方に製作者のこだわりが見える。
記録は魚眼レンズを使った「泡」のように表現され、自身の体験と疑似体験を区別している。擬似体験が脳に対しては実体験として伝わっている事が、記録の再生で致死寸前になる状態の場面で表されている。撮影のために小型の8mmフィルム映写機、球形のスクリーンとモーション・コントロール・カメラを組み合わせ大量のイメージを自動撮影するシステムが作られた。『マイノリティ・リポート』などにこの映像の影響が見られる。
「死」の記録で臨死体験を映像化しており、魂が肉体を離れて舞い上って行く途中に人生のエピソードの「泡」に入ることで、走馬灯のように人生を振り返る様子が描かれている。
撮影中、ボートの水没事故で女優のナタリー・ウッドが水死している。この「死」の体験を描いた映画は、エンドロールに「TO NATALIE」とあるように、ウッドの遺作となってしまった。なお2018年2月1日、捜査当局者はこの件について「不審死」として捜査を行なっていることを明らかにした。
当初はトランブルが提唱している「ショースキャン(動体解像度を飛躍的に高め、現実と人工映像との差を無くすために大画面フィルムを60コマ/秒で駆動する)」をブレインストーム装着時のイメージとして用いる予定であったが、通常の24コマ/秒とショースキャンの60コマ/秒を切り替えて上映する困難さからスクリーンサイズを通常シーンを35mmビスタサイズ、ブレインストーム装着時には65mmと使い分ける事で解決した。
バーチャル・リアリティやインターネットを予想し映像化した内容であったが興行的には苦戦し、上記通り制作費に対し収益が半分程度しか上がらず、劇場用映画としてはトランブル最後の監督作になっただけでなく、視覚効果スタジオEEGも退く事になった。
賞
- 1984年度サターン賞 音楽賞(ジェームズ・ホーナー)、主演女優賞(ルイーズ・フレッチャー)受賞
参考文献
外部リンク
- ブレインストーム - allcinema
- ブレインストーム - KINENOTE
- Brainstorm - オールムービー(英語)
- Brainstorm - IMDb(英語)