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マビンリン
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マビンリン

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Mabinlin 1
識別子
略号 2SS1_CAPMA
UniProt P80351
Mabinlin 2
Mabinlin II 2DS2.png
Also known as: Mabinlin II, MAB II
識別子
略号 2SS2_CAPMA
PDB 2DS2 (RCSB PDB PDBe PDBj)
UniProt P30233
Mabinlin 3
識別子
略号 2SS3_CAPMA
UniProt P80352
Mabinlin 4
識別子
略号 2SS4_CAPMA
UniProt P80353

マビンリン(Mabinlin)は、雲南省に生育するマビンロウCapparis masaikai)から単離される甘味を持つタンパク質である。4つのホモログがあるが、マビンリン-2が1983年に初めて単離され、1993年に性質が調べられ、4つの中で最も研究が進んでいる。その他のマビンリン-1、-3、-4は、1994年に発見された。

タンパク質構造

4つのマビンリンのアミノ酸配列は、非常によく似ている。

A鎖
M-1: EPLCRRQFQQ HQHLRACQRY IRRRAQRGGL VD
M-2: QLWRCQRQFL QHQRLRACQR FIHRRAQFGG QPD
M-3: EPLCRRQFQQ HQHLRACQRY LRRRAQRGGL AD
M-4: EPLCRRQFQQ HQHLRACQRY LRRRAQRG

B鎖
M-1: EQRGPALRLC CNQLRQVNKP CVCPVLRQAA HQQLYQGQIE GPRQVRQLFR AARNLPNICK IPAVGRCQFT RW
M-2: QPRRPALRQC CNQLRQVDRP CVCPVLRQAA QQVLQRQIIQ GPQQLRRLFD AARNLPNICN IPNIGACPFR AW
M-3: EQRGPALRLC CNQLRQVNKP CVCPVLRQAA HQQLYQGQIE GPRQVRRLFR AARNLPNICK IPAVGRCQFT RW
M-4: EQRGPALRLC CNQLRQVNKP CVCPVLRQAA HQQLYQGQIE GPRQVRRLFR AARNLPNICK IPAVGRCQFT RW
Amino acid sequence of Mabinlins homologues are adapted from Swiss-Prot biological database of protein.

マビンリン-1、-3、-4の分子量は、それぞれ12.3kDa、12.3kDd、11.9kDaである。

マビンリン-2の分子量は10.4kDaで、その他よりも軽い。A鎖とB鎖のヘテロダイマーとなっており、A鎖は33アミノ酸残基、B鎖は72アミノ酸残基から構成される。B鎖は2つの分子内ジスルフィド結合を持ち、また2つの分子間ジスルフィド結合を介してA鎖と結合している。

マビンリン-2は、既知の最も高い耐熱性を持つ甘味タンパク質であるが、これは4つのジスルフィド結合を持つためである。マビンリンホモログの間での耐熱性の違いは、B鎖の47番アミノ酸がアルギニン残基(耐熱性ホモログ)であるかグルタミン残基(非耐熱性ホモログ)であるかの違いであることも示唆されている。

甘さの性質

マビンリンの甘さは、モルベースでスクロースの約100から400倍と推定されており、重量ベースでスクロースより10倍甘い。ソーマチンよりも低いが、似たような甘さのプロファイルを引き出す。

マビンリン-2の甘さは、80℃で48時間インキュベートしても変わらない。

マビンリン-3と-4の甘さは、80℃で1時間置いても変わらないが、マビンリン-1は、同じ条件に1時間置くと甘さを失う。

甘味料として

マビンリンは水に溶けやすく非常に甘いが、中でも高い耐熱性を持つマビンリン-2が甘味料に適している。

過去数十年間、マビンリン-2の人工合成の取組みが続けられてきた。1998年に段階的な固相法による合成に成功したが、合成タンパク質は、渋い甘さであった。

マビンリン-2は、組換えジャガイモの塊茎でも発現するが、明確な結果は報告されていない。しかし、クローニングやDNAシークエンシングによる組換えマビンリンの生産を保護する特許は、発行されている。

関連項目


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