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リフィーディング症候群

リフィーディング症候群

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リフィーディング症候群(りふぃーでぃんぐしょうこうぐん)とは、英語: Refeeding syndrome; 長期慢性的な低栄養状態に対して急激な栄養補給を行った際に生じる体内での電解質の分布異常により引き起こされる様々な代謝疾患の総称。

戦争や紛争に伴う飢餓や重度摂食障害の後に開始される、栄養回復のための平常の食事や輸液治療が引き金となり発症し症状は急速に進行する。心不全、呼吸不全、腎不全、肝機能障害、多臓器不全などにより重篤で致命的な合併症を伴うことがある。

臓器発達が不十分な低出生体重児においても急激な栄養投与は、当該疾患を発症させることがある。

発症機序
  1. 飢餓により生命維持のためのエネルギー代謝はを主体とした状態から、体内に蓄積されているタンパク質脂質を利用する状態に変わる。これにより代謝率は20%程度低下する。この作用を利用したのが、低糖質ダイエットと云える。
  2. 飢餓が長期になると脂肪(ケトン体)をエネルギー代謝として利用する状態に変化する。(グルカゴン優位)
    • 脳と赤血球にグルコースを供給するため骨格筋のタンパク質が利用される。
  3. 食事や輸液により体内に糖(グルコース)が取り込まれ、インスリンの急激な分泌が起こる。(インスリン優位)
  4. 解糖系代謝が活発化しリン、カリウム、マグネシウム、水分などが血管内から細胞内へ移動する。
  5. 血中リン濃度の低下によりクエン酸回路(TCA回路)が機能しなくなる。

もともと飢餓のため必要な電解質とビタミン類が不足しているので、容易に低リン血症、低カリウム血症、低マグネシウム血症が生じる。

症状

  • 低リン血症
    • 進行性脳症、痙攣、昏睡、横紋筋融解、溶血性貧血、ヘモグロビンからの酸素解離低下、白血球および血小板の機能障害

死亡

脚注


外部リンク


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