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声門
声門 | |
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声門の模式図(C=披裂軟骨、D=声帯)
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声門の様々な状態
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英語 | Glottis |
器官 | 呼吸器 |
MeSH | Glottis |
声門(せいもん、英: glottis)とは、左右の声帯とそれらの間の空間(声門裂)とをまとめていう。
構造
声門裂
声門裂(英: rima glottidis)は左右の声帯ヒダによってつくられる間隙(空間)である。間隙の幅は変化する(開閉する)。声門裂を上あるいは下から見たときの総面積を声門面積という。
機能
声門裂を空気が流れることで声帯が振動し、音が産み出される。その振動音の音質を「声」と呼ぶ。
声帯振動は、母音および有声子音にとって不可欠な要素である。左右の声帯が離れていれば、その間を空気が流れても振動が起きることはない。無声子音の産出時の状態がこれである。
声門だけが関わって産出される音声を「声門音」という。英語には h で綴られる無声声門摩擦音があるほか、多くの英語方言では音素 /t/ (方言によっては /k/ や /p/ も)の異音として声門閉鎖(左右の声帯を互いに押し付けることでできる)が用いられる。いくつかの言語では声門閉鎖音を音素としてもつ。
オーストラリアの楽器ディジュリドゥーの熟達した奏者たちは、楽器のもつ音色の全域を出すために声門の開き具合を制限している。
声門は、バルサルバ効果においても重要な役割を果たす。
運動
声門面積
声門裂全体の大きさ(面積)を声門面積(英: Glottal Area)という。有声音の発生時には対になる声帯が離反・接近を繰り返すことで声門面積が拡大・縮小を繰り返す。
声門後部間隙
声門後部間隙 (英: Posterior Glottal Chink; PGC) は声門開閉時の部分的未閉鎖である。生理・病理(例: 声門閉鎖不全)ともに見られる。
前後位相差
前後位相差(英: Longitudinal phase difference、英: Anterior-Posterior phase difference)は声門開閉位相の位置による位相差である。後部が先行して開きながら遅れて閉じるタイプをジッパー様運動(英: zipper-type glottal opening)という。
ほぼ全ての若年女性ではジッパー様運動がみられ、これは男性・壮年女性では稀である。
病理
声門閉鎖不全
声門閉鎖不全は声門が正常に閉鎖せず左右の声帯に隙間が出来る症状である。
画像
脚注
参考文献
- 柴裕子, 溝尻源太郎, 野崎智嗣「声帯結節の発声機能」『音声言語医学』第36巻第2号、日本音声言語医学会、1995年、184-191頁、doi:10.5112/jjlp.36.184。
- 山内彰人『高速度デジタル撮像を用いた声帯振動の標準的評価法の開発とデータベースの作成』 東京大学〈博士(医学) 12601乙第18213号〉、2016年。doi:10.15083/00075025。CRID 1110564260221613696。https://doi.org/10.15083/00075025。
関連項目
国立図書館 | |
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科学データベース |