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病気不安症

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病気不安症
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
精神医学, 心理学
ICD-10 F45.2
ICD-9-CM 300.7
MeSH D006998
GeneReviews

病気不安症(びょうきふあんしょう、: illness anxiety disorder)とは、身体の徴候や症状の誤った解釈のため、病気にかかるあるいはかかっているとの思い込みが6か月以上持続しており、それが著しい苦痛や機能の障害を呈している精神障害である。病気に関する不安に著しくとらわれ、正常を逸脱している。『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版のDSM-Vの診断名である。第4版のDSM-4では心気症(英:hypochondriasis)と呼ばれていた。

特にADHDアスペルガー症候群などの精神疾患をもった患者に多いが、大半は思い込みによる状態が多く悪化する心配はない。成人してその症状が出た場合は両親などに原因があることが多い。

DSM-IVにおける診断基準の1つは身体醜形障害ではないことを要求している。

DSM-5では医療を求める型と、避ける型を特定するよう記載されている。

頭痛や胃痛といった、些細な心身の不調を誤って解釈し、「がんなどの重篤な病気にかかっているのではないか」と思い込んでいるものである。いくら検査などで身体に異常がないと指摘されても、容易に考えを変えることができず、病院を転々とすることもしばしばある。たとえば、バルザックの『谷間の百合』に出てくるモルソフ伯爵がこれにあたる。

治療法については、「病気不安症#治療」を参照。

定義

精神医学的障害の一種である。

治療

心理療法

認知行動療法

病気不安症は、不安症の一種であり、認知行動療法が有効である。

まず治療者は、個々の身体感覚についての認知モデルを示しながら、別の安心できる説明・解釈(事実に基づいている)を提示し、患者が苦痛・恐怖の少ない解釈を採用できるよう支援する。その際、従来の解釈と別の解釈、それぞれのメリットと証拠についての再調査や議論を行ったり、それぞれの解釈の妥当性を検証するための行動実験(治療者のサポートのもと、従来の解釈・別の解釈の妥当性を、実際の行動を伴って検証すること)を行ったりして、安心できる解釈のほうを採用できるようサポートする。

また、不安感への対処方法(気をそらすスキルやリラクゼーションなど)を習得できるよう支援することも有効である。

病気不安症の治療目標は、身体感覚の除去ではなく、上記のように病気に対する不安感や信念を軽減したり、対処方法の習得をサポートしたりして、心理的な苦痛を和らげることである。

関連項目


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