| アリ・ルナン Ary Renan | |
|---|---|
 ド・シャヴァンヌによる肖像画(1870年頃) | |
| 生誕 |
1857年10月28日 パリ |
| 死没 |
1900年8月4日 パリ |
アリ・ルナン（Ernest Cornélis Ary Renan、1857年10月28日 - 1900年8月4日）はフランスの画家、イラストレーター、文筆家である。
生涯
パリで生まれた。父親は宗教史家で、イエス・キリストの伝記『イエス伝』の著者のエルネスト・ルナンである。母方の祖父は画家のアンリ・シェフェールで、祖父の兄のアリ・シェフェールも有名な画家であった。文化的な家族の中で育ち画家を目指した。
パリ国立高等美術学校に入学し、ジュール＝エリー・ドローネーやピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌに学び、象徴主義の画家、ギュスターヴ・モロー(1826-1898)とも親しくなった。1880年にフランス芸術家協会の展覧会に出展し、1893年から1897年はフランス国民美術協会の展覧会に出展した。象徴主義の画家たちや知識人のサークルで活動し、その知性や温厚さが愛された。
1888年に、有名なパリの画商、ジョルジュ・プティの画廊で時代を代表する33人の芸術家の一人としてその作品が展示された。翌年にも同様の展示会が開かれた。
1891年から1895年の間にナポリやイスキア島、ヴェネツィアを訪れ、アルジェリアのトレムセンやチュニジアのケルアン、シリアのホムスとハマーなどのオリエントの地も訪れた。1898年に画集「歴史的景観(Paysages historiques)」を出版した。
父親の故郷であるブルターニュのトレギエの風景もしばしば描いた。1894年に文化団体「Association des bleus de Bretagne」となる組織の設立者となった。
美術雑誌「Gazette des Beaux-Arts」で批評家として活動し、パリの新聞「Le Temps」にも寄稿し、多くの書籍も執筆した。1895年にレジオンドヌール勲章（シュバリエ）を受勲した。
1900年にパリで没した。
作品
岩場の若い娘
サンゴ漁師
肖像画
イスキア島の風景
脚注
参考文献
- Jean-David Jumeau-Lafond, Les peintres de l'âme : le symbolisme idéaliste en France, Ixelles, Snoeck-Ducaju & Zoon, 1999.
- Blandine Bouret, Ary Renan, 1857-1900, Université Paris IV-Sorbonne, thèse de doctorat sous la direction de Jacques Thuillier.
- Les peintres de rêves en Bretagne, autour des symbolistes et des Nabis du musée, Musée des Beaux-Arts de Brest, 2007, 158 p. — Catalogue de l'exposition du 27 octobre 2006 au 31 janvier 2007.
- André Michel, « Ary Renan », Gazette des Beaux-Arts, octobre 1903, pp. 283-294.
- Giorgio Balestriere, Ary e Ernest Renan nella loro quieta solitudine d'Ischia, pp. 21-25, La Rassegna d'Ischia, n°2/2011