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カボット環
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カボット環(カボットかん、(英)Cabot rings)とは、赤紫色の、細い環状ないし8の字型を呈する赤血球の封入体である。
カボット環は、細胞分裂の際の有糸分裂紡錘体の残存とされている。
カボット環の生理的意義は不明であるが赤血球形成の障害(骨髄障害や骨髄へのストレスを含む)を反映すると考えられている。
関連する病態
カボット環は、様々な、赤血球形成が障害される病態でみられる。
その他、脾臓摘出後にもみられる。
形態
末梢血塗抹検査では、カボット環は、赤血球内の、赤紫色に染まる細い糸からなる、輪状ないし8の字状の封入体として観察される。一つの赤血球に複数存在することがある。
多染性赤血球(網赤血球)にみられることが多い。 また、赤芽球にみられることもある。
歴史
カボット環は、1903年に米国の医師、リチャード・クラーク・カボット(Richard Clarke Cabot, 1868-1939)により初めて記載された 。
脚注
関連項目
- 末梢血塗抹検査
- 赤血球・網赤血球
- 骨髄・赤血球形成
- ハウエルジョリー小体
- 好塩基性斑点赤血球
- パッペンハイマー小体
- 脾臓
- 巨赤芽球性貧血
- 鉛中毒
- サラセミア
- 骨髄線維症
- 慢性骨髄性白血病
- 急性骨髄性白血病
- 骨髄異形成症候群