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ケタンセリン

ケタンセリン

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ケタンセリン
Ketanserin.png
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
Drugs.com 国別販売名(英語)
International Drug Names
識別
CAS番号
74050-98-9 チェック
ATCコード C02KD01 (WHO) QD03AX90 (WHO)
PubChem CID: 3822
IUPHAR/BPS 88
ChemSpider 3690 チェック
UNII 97F9DE4CT4 チェック
KEGG D02363  チェック
ChEBI CHEBI:6123 ×
ChEMBL CHEMBL51 チェック
化学的データ
化学式 C22H22FN3O3
分子量 395.43 g/mol

ケタンセリン(Ketanserin)とは5-HT受容体拮抗薬の1つである。海外で高血圧治療薬として用いられているほか、セロトニン系の研究手法、特に5-HT2受容体群の研究に用いられる。5-HT2A受容体を遮断することにより5-ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)との結合を抑制し、抗セロトニン作用を示す。1980年に発見された。商品名Sufrexal。開発コードR41468。

効能・効果

WHO米国国立衛生研究所はケタンセリンを高血圧治療薬に分類している。

プロタミンヘパリン過量投与時の解毒に用いられる物質)誘発性肺高血圧症を打ち消すために用いられる

降圧効果は反射性頻脈を誘発しない。

心臓手術の際に使用される。

実験室での使用

トリチウム3H)標識ケタンセリンが5-HT2受容体の受容体結合アッセイおよびオートラジオグラフィーの研究に用いられる。この放射標識物質でヒト脳内のセロトニン-2A受容体の分布が研究可能となった。

ヒト小脳のオートラジオグラフィーで、加齢と共に3Hケタンセリンの結合量が増加する(30歳前後で50fM(50×10-15mol/L)である一方、75歳では100fMを超える)事が明らかとなった。同研究では、脳破砕物を用いた実験でもケタンセリン結合量が加齢と有意に相関することが見出された。

放射性炭素11C)で標識したNNC112を用いてドーパミンD1受容体を研究する際に5-HT2受容体をマスキングするためにも用いられる。

作用機序

ケタンセリンは齧歯類では高親和性非選択的5-HT2受容体遮断薬である(Ki 5-HT2A=2〜3nM;Ki 5-HT2C= 28nM)が、ヒト等の霊長目では、ケタンセリンは 5-HT2A受容体に対して5-HT2C受容体よりも高選択的であると考えられる(Ki 5-HT2A= 2〜3nM;Ki 5-HT2C= 130nM)。

加えて、ケタンセリンはヒスタミンH1受容体に高い親和性を持っている(Ki = 2 nM)他、下記の受容体に親和性を有している。

ケタンセリンは小胞モノアミン輸送体(VMAT2)も遮断する。

関連項目


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