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ピペリン

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ピペリン
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識別情報
CAS登録番号 94-62-2
PubChem 638024
日化辞番号 J4.701E
特性
化学式 C17H19NO3
モル質量 285.34 g mol−1
密度 1.193 g/cm3、固体
融点

130 °C, 403 K, 266 °F

沸点

分解

危険性
安全データシート(外部リンク) Science Lab.com
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ピペリン (: piperine) は、アルカロイドに分類される有機化合物のひとつで、シス-トランス異性体カビシン(Z,Z体。シャビシンとも)とともに、ブラックペッパーの辛みのもととなっている成分である。この化合物は、伝統医学殺虫剤の用途にも用いられてきた。

1819年、ハンス・クリスティアン・エルステッドによって、Piper nigrumコショウ)の果実から最初に発見された。ヒハツ(Piper Lognum)とヒハツモドキ (Piper officinarum) や、Piper guineense(西アフリカ産コショウ)にも含まれている。

ピペリンやカプサイシンの辛みは、感覚神経に発現している温度受容体TRPV1(TRPVイオンチャネルファミリーのひとつ)の活性化によりもたらされる。

ピペリンはまた、生体異物や代謝産物の代謝・輸送をつかさどるヒトのCYP3A4P-グリコプロテインのはたらきを阻害する。

ピペリンが、薬物代謝に重要な他の酵素をも阻害した動物実験の結果が報告されている。

薬物の代謝を阻害する働きにより、ピペリンはさまざまな化合物の生物学的利用能を向上させる可能性がある。ヒトクルクミンの生物学的利用能を2,000%まで向上させたという報告がある。

一方、薬物との相互作用が報告されており、多量に摂取すると健康被害が発生する可能性を否定できず、注意が必要とされる。

脚注

関連項目


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