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ロスムンド・トムソン症候群
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ロスムンド・トムソン症候群(英語: Rothmund-Thomson syndrome)は、常染色体潜性遺伝形式をとる遺伝性疾患である。
2021年時点で、世界で約300例の報告がある。
分類
I型とII型に分類される。
I型はANAPC1遺伝子の異常による。多形皮膚萎縮症、外胚葉奇形、若年性白内障を特徴とする。
II型はRECQL4遺伝子の異常による。多形皮膚萎縮症、先天性骨欠損、幼児期の骨肉腫、皮膚癌の合併を特徴とする。
また類縁疾患として、RAPADILINO症候群、Baller-Gerold症候群がある。いずれもRECQL4遺伝子異常により発症する。
症状
多形皮膚萎縮症は必発で、生後3~6ヶ月頃から生じる。急性期には顔面、特に頬部に紅斑・浮腫・水疱を生じ、1~2歳のうちに四肢に広がる。体幹には通常認められない。慢性期には毛細血管拡張、色素沈着、萎縮性変化を伴う。
約70%で骨格異常を認め、成長遅延や低身長、前頭部突出、鞍鼻、橈骨の欠損、母指の欠損または低形成などをきたす。
白内障は生後2~3ヶ月で出現し、1~2歳で固定する。
悪性腫瘍の発症も高頻度であり、皮膚癌や骨肉腫の合併の報告が多い。
その他、爪形成不全、性腺機能低下も認める。
歴史
1868年にRothmundがI型とみられる症例を初めて報告した。また1936年にThomsonがII型とみられる症例を報告し、後にこれらは一つの症候群にまとめられた。
1999年にRICQL4、2019年にANAPC1がそれぞれII型、I型の原因遺伝子であることが報告された。
文献
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外部リソース(外部リンクは英語) |