副乳
| 副乳 | |
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| 分類および外部参照情報 | |
| 診療科・ 学術分野 |
医科遺伝学、皮膚科学 |
| ICD-10 | Q83.3 |
| ICD-9-CM | 757.6 |
| OMIM | 163700 |
| DiseasesDB | 32140 |
| MedlinePlus | 003110 |
| eMedicine | derm/735 |
| GeneReviews | |
副乳(ふくにゅう、英: accessory mamma, accessory nipple, 独: Polymastie, Hypermastie, 仏: mamelon accessoire, 羅: polythelia)は、通常の1対の乳房のほかに発生する過剰の乳房。多乳頭(たにゅうとう)ともいう 。
概要
発生学
受精後第7週、乳腺堤という上皮性の肥厚が発生するが、通常ヒトでは胸部の主乳部を残して消失する。ところが、胎芽期の終わりに主乳のミニチュアのようなものが10対程度残存しており、これが完全には退化しなかったものとされる。
人類は進化の過程で乳房の数を2個に減らしたが、昔の名残が表に出てしまったものと考えられる。
解剖学・生理学
体毛が部分的に変色しているだけの物から乳腺を持つものまで、8種類に分類される。授乳期の女性は副乳から薄い乳汁を分泌することもある。
| タイプ | 乳腺組織 | 乳頭 | 乳輪 | 脂肪組織 | 体毛の部分的変色 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
| 2 | 〇 | 〇 | |||
| 3 | 〇 | 〇 | |||
| 4 | 〇 | ||||
| 5 ("pseudomamma") | 〇 | 〇 | 〇 | ||
| 6 ("polythelia") | 〇 | ||||
| 7 ("polythelia areolaris") | 〇 | ||||
| 8 ("polythelia pilosa") | 〇 |
pseudomammaは足(foot)のような乳腺堤から遠い場所にも発生する。
疫学・統計学
日本人の副乳の発生率であるが、研究者によって異なる数値が報告されている。一例として未産婦3.1%、経産婦6.2%、妊産婦15%。別の研究者によれば男子4000人中145人(3.6%)に副乳がみとめられた。
副乳は僧帽弁逸脱症のマーカーになり得るという報告がある。また、結核との関連がないか研究されたことがある。
病理学
副乳から線維腺腫、乳癌、葉状腫瘍などの病変が発生することがある。
臨床
副乳は、一般に他の奇形や発達遅滞を伴うことはない。ただし、美容上の見地からこれを切除することがある。
その他
『五雑俎』という中国の書には、周の文王には4つの乳があったとする説を載せている。また、17世紀のイングランドで魔女狩りを推進していたマシュー・ホプキンスは副乳を魔女の証としてあげていたと言う。
現代日本では熊田曜子、hitomi、福田萌らが副乳を持つことが知られている。 なおお笑い芸人の赤阪侑子(アルミカン)もラジオ番組内で副乳がある事を公表している。