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セボフルラン
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
販売名 | Sojourn, Ultane, Sevorane |
Drugs.com |
患者向け情報(英語) Consumer Drug Information |
胎児危険度分類 | |
法的規制 | |
投与方法 | inhaled |
薬物動態データ | |
代謝 | Hepatic by CYP2E1 |
代謝物質 | Hexafluoroisopropanol |
半減期 | 15–23 hours |
排泄 | Renal |
識別 | |
CAS番号 |
28523-86-6 |
ATCコード | N01AB08 (WHO) |
PubChem | CID: 5206 |
IUPHAR/BPS | 7296 |
DrugBank | DB01236 |
ChemSpider | 5017 |
UNII | 38LVP0K73A |
KEGG | D00547 |
ChEBI | CHEBI:9130 |
ChEMBL | CHEMBL1200694 |
化学的データ | |
化学式 | C4H3F7O |
分子量 | 200.06 g·mol−1 |
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物理的データ | |
沸点 | 58.5 °C (137.3 °F) |
セボフルラン(Sevoflurane)は、甘い香りをもつ、不燃性の高度にフッ素化されたハロゲン化エーテルであり、吸入麻酔薬として全身麻酔の導入および維持に用いられる。デスフルランに次いで、揮発性麻酔薬の中では最も効果の発現と消失が速い。吸入麻酔薬としてのカラーコードは黄色で、製品や専用の気化器には黄色のラベルが貼られている。
適応
特に日帰り手術麻酔で、すべての年齢層のヒトの日常臨床および獣医学領域で最も一般的に使用されている揮発性麻酔薬の1つである。デスフルランとともに、セボフルランは現代の麻酔でイソフルランとハロタンに取って代わりつつある。亜酸化窒素と酸素の混合物で投与されることもある。
セボフルランは優れた安全性の記録を持っているが、特に乳児および小児への投与に関連する潜在的な神経毒性、およびハロタン肝毒性と同様のまれな報告については結論が出ていない。粘膜への刺激が少ないため、マスク導入に適した薬剤である。
セボフルランはロス・テレルによって、そしてバーナード・M・リーガンによって独立して発見された。その開発と特性の詳細なレポートは、1975年に、リチャード・ウォリン、バーナード・リーガン、マーサ・ナポリ、イワン・スターンが執筆した論文に掲載された。日本では1990年に丸石製薬株式会社(大阪)により最初に臨床現場に導入された。世界中のセボフルランの権利はアッヴィが保有していた。現在、ジェネリック医薬品として入手可能である。
セボフルランは吸入麻酔薬であり、手術のために小児を眠らせるためによく使用される。薬から目覚める過程で、興奮やせん妄を引き起こすことが知られている。これを防ぐことができるかどうかは明らかではない。
有害な影響
小児への投与について
重大な健康上の懸念を調査する研究、麻酔薬誘発性神経毒性(セボフルラン、特に子供と乳児を含む)は「交絡因子に満ちており、多くは統計的に力不足である」ため、「さらなるデータが必要である」と反論を受けた。
麻酔の安全性に関する懸念は、子供と乳児に関して特に深刻であり、関連する動物モデルからの証拠は、セボフルランを含む一般的な臨床的に重要な薬剤が発達中の脳に対して神経毒性を持ち、したがって長期的に神経行動異常を引き起こす可能性があることを示唆していた。セボフルランが使用されている場所を含む、乳児および幼児における全身麻酔の神経発達への影響に関する「重要な[さらなる]情報」を提供することを期待して、2つの大規模臨床研究(PANDAおよびGAS)が進められた。その結果、ヒトにおいて、臨床的には麻酔薬の神経毒性を証明するものではないと結論づけられた。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与について
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦(3カ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与。子宮筋を弛緩させる可能性があるので、産科麻酔に用いる場合には、観察を十分に行い慎重に投与すること。
薬理学
全身麻酔薬の作用の正確なメカニズムは判明していない。セボフルランは、細胞電気生理学的研究において、GABAA受容体のポジティブアロステリックモジュレーターとして作用することが報告されている。しかし、それはまた、NMDA受容体拮抗薬として作用し、グリシン受容体電流を増強し、AChR、および5-HT3受容体電流を阻害する。
物理的特性
沸点: | 58.6 °C | (101.325 kPa) | |
密度: | 1.517 – 1.522g /cm³ | (20 °C) | |
MAC : | 2.1 % | ||
分子量: | 200 u | ||
蒸気圧: | 157 mmHg(20.9 kPa) | (20 °C) | |
197 mmHg(26.3 kPa) | (25 °C) | ||
317 mmHg(42.3 kPa) | (36 °C) | ||
血液:ガス分配係数: | 0.68 | ||
油:ガス分配係数: | 47 |
参考文献
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“Sevoflurane. A review of its pharmacodynamic and pharmacokinetic properties and its clinical use in general anaesthesia”. Drugs 51 (4): 658–700. (April 1996). doi:10.2165/00003495-199651040-00009. PMID 8706599. http://adisonline.com/drugs/Abstract/1996/51040/Sevoflurane__A_Review_of_its_Pharmacodynamic_and.9.aspx.
“Erratum”. Drugs 52 (2): 253. (August 1996). doi:10.1007/bf03257493. - “Sevoflurane: a new inhalational anesthetic agent”. Anesthesia and Analgesia 54 (6): 758–66. (Nov–Dec 1975). doi:10.1213/00000539-197511000-00021. PMID 1239214.
外部リンク
- “Propofol and Sevoflurane Anesthesia”. Priory Lodge Education Ltd. 2022年10月28日閲覧。