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化学物質過敏症

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化学物質過敏症(かがくぶっしつかびんしょう)とは、非常に微量の薬物化学物質(主に揮発性有機化合物)の曝露であっても健康被害が引き起こされるとする疾病概念。


人体の薬物や化学物質に対する各個人への曝露及び蓄積許容量を一定以上超えると引き起こされるとされており、解毒、代謝等の各個人の差も関わっているといわれている。化学物質の摂取及び蓄積許容量と同様に、発症原因および症状、その進行・回復速度や度合いも多種多様であるといわれる。一度発症すると発症原因となった化学物質に類似した化学構造の成分にまで症状が広がるケースが多く、症状を発する対象化学物質が雪だるま式にどんどん増加し、普通の生活が送れなくなるケースもあるため、多種化学物質過敏症または本態性環境不耐症とも呼ばれる。

化学物質過敏症は、標準病名マスターに登録され、基本分類コード、ICD-10のT65.9(詳細不明の物質の毒作用)として、化学物質過敏症は、保険医療の対象になっている。


薬物と化学物質の定義についてはそれぞれの項を参照

歴史

1950年代に、アメリカの医師セロン・ランドルフは、化学物質への曝露によって発生する過敏反応の可能性を提唱した。1980年代にマーク・カレンによってMCSMultiple Chemical Sensitivity:多種化学物質過敏状態)という概念が提唱された。これは、慢性または大量の化学物質に曝露された後、極めて微量の化学物質に過敏反応し、多岐にわたる症状を示す疾患であるとされた。その後、同様の概念を提唱する「臨床環境医」と呼ばれる医学研究者を主体に研究が行われてきた。

日本では北里研究所病院がMCSの概念を導入し、「化学物質過敏症」として診断方法・治療法の検討が行われてきた。その後、北里研究所病院臨床環境医学センターが設立された。

2009年10月1日から、厚生労働省は病名リストに化学物質過敏症を登録し、カルテや診療報酬明細書(レセプト)に記載できるようになった。

2010年には、有機溶剤を扱う業種で勤務し、化学物質過敏症による眼球運動障害を患った男性が、労災と認定されている。また、ガスボンベの再生作業に従事したことにより化学物質過敏症を発症したとの主張につき、労災認定では否定され、取消訴訟の第一審でも行政の判断が支持されていたが、控訴審において業務起因性が肯定された例がある。

疾患概念

化学物質過敏症は、薬物中毒アレルギーとは異なる概念の疾患であるとされる。免疫系神経系内分泌系の多系統の病態が関与する。

多種化学物質過敏症筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群繊維筋痛症は関連疾患または併発疾患である。慢性疲労症候群の脳の海馬視床扁桃体を含む複数の領域で神経炎症が存在していることが11C-(R)-PK11195リガンドを用いたPET画像解析で2014年に報告されており、器質的病変を伴う疾患であることが証明された。

シックハウス症候群と混同されることがある。こちらは単一の疾病を示す用語ではなく、住宅に由来する様々な健康傷害の総称とされるため、両者は異なった概念であると考えられる。化学物質としての住宅内の揮発性有機化合物 (VOC) は、シックハウスの原因としては一部である。

環境省が環境庁時代の1997年度より研究班を設置して、二重盲検法による調査を行っており、被験者にシックハウス症候群における原因化学物質の一つとされているホルムアルデヒド40ppbならびに8ppbを暴露した際の自覚症状の有無について検討している。2001年度の報告書(https://www.env.go.jp/chemi/report/h17-02/01.pdf)では、被験者の反応の違いを4群に分け、1群を濃度依存性に暴露物質で自覚症状に変化がみられたもの、2群を暴露物質に反応しているというより、暴露試験を行う状況や環境に反応している可能性が高いもの、3群を臨床上の症状は有するもののホルムアルデヒドに対する反応はない可能性があるもの、4群は濃度依存性などの矛盾があるものと説明している。2004年度の報告では、ホルムアルデヒドによる自覚症状は1から4群の全体で計算した場合、統計的な有意差を示さないことが報告され、多種化学物質過敏状態の者の中には、様々な状態の患者が混在し均一集団ではないことがわかった、と記されている。また、同省の研究班で行われた動物を用いた解析の結果、微量の化学物質の曝露による未解明の病態の存在を否定できず、なお研究が必要であるとしている。

厚生労働省は2003年に有識者からなる「室内空気質健康影響研究会」を計3回開催しており、用語の検討や化学物質過敏症についての見解の整理を行っている。こう語られている。国内で化学物質過敏症と診断された症例の中には、既存のアレルギー等の疾病概念で病体の把握可能な患者が少なからず含まれており、既存の疾病概念で説明可能な病態について「化学物質過敏症」という名称を用いることが、化学物質過敏症に対する科学的議論を行う際に妨げになっている。非アレルギー性の過敏状態としてのMCSについて、その病態の存在を否定するものではないが、MCSに相当する用語として「化学物質過敏症」が適当であるとは言えないため、既存病態との分別が可能な臨床検査法及び診断基準が開発され、研究が進展することを期待する、と結んでいる。

2016年になると病態解析が実施されるようになり、化学物質過敏症症例における代謝物質の網羅的解析(メタボロミクス)結果が報告された。化学物質過敏症症例群における脂質代謝関連物質、とりわけアセチルカルニチンの統計的に有意な低値が認められた(P=0.016)。低値は食前採血ならびに食後採血のいずれにおいても認められた。カルニチンの低値により長鎖脂肪酸の筋肉・心筋ミトコンドリア内への輸送によるエネルギー産生が不十分である可能性、ならびにカルニチンにより代謝されるべき物質の蓄積による毒性が症状に関与する可能性が示唆された。一方、カルニチンと結合しなくてもミトコンドリア内に輸送される中鎖脂肪酸の増加が認められた。アセチルカルニチンは、血液脳関門を通過し脳内に到達し、アセチルコリンの合成、シナプスからの放出のプロセスを促進する副交感神経運動神経の神経伝達物質である。考察では、化学物質過敏症の類似疾患である慢性疲労症候群でカルニチンが欠乏していることやアシルカルニチンが疲労の程度と相関していること、さらにカルニチン欠乏マウスにおける脂肪代謝障害による自発活動量の低下、脂肪酸の毒性による心肥大にも言及している。最後に化学物質過敏症患者へのカルニチン補給による過敏性症状の軽減の可能性を示唆している。

2018年にオーストラリアで行われた18歳から65歳までの多種化学物質過敏症症例1098名の聞き取り調査では、74.6%が喘息または喘息様症状と診断され、91.5%が香料による体調不良を起こし56.3%が呼吸困難を、46.5%が頭痛を起こすと報告されている。オーストラリアにおいては多種化学物質過敏症患者数として100万人、それ以外にも化学物質に過敏な者の数が200万人と予測されると記載している。

症状

化学物質過敏症の症状は多岐にわたり、粘膜刺激症状 (結膜炎鼻炎咽頭炎皮膚炎中耳炎気管支炎、喘息など)、循環器症状 (動悸不整脈など) 、消化器症状 (下痢便秘悪心など)、自律神経障害(異常発汗、手足の冷え、易疲労性)、精神症状 (不眠、不安、うつ状態、記憶困難、集中困難、価値観や認識の変化など)、中枢神経障害 (痙攣、頭痛、発熱、疲労感、光を眩しく感じるなど) 運動障害、四肢末端の知覚障害、意識障害などがある。

化学物質過敏症に関する議論

肯定的見解
器質的病変が解明される以前には機能性身体症状として精神科領域疾患に分類されていた疾患(特に脳炎)のいくつかは、血中マーカーが解明されると精神科領域の疾患からはずれ、脳神経内科領域の疾患に分類されることになる。化学物質過敏症の関連疾患である慢性疲労症候群の器質的病変が明らかになったのは、リガンドを用いたPET画像解析技術が登場し、脳内の神経炎症の存在が報告された2014年である。この論文は、その年の影響力のある論文に選ばれ、世界中で慢性疲労症候群の研究、治療薬開発が始まっている。2019年現在、脳脊髄におけるミクログリア活性化、血中カルニチン低値や脳内アセチルカルニチンの低下などの病態が明らかになってきている。多種化学物質過敏症と慢性疲労症候群は関連疾患であり、化学物質過敏症症例においても血中カルニチンが有意に低値であることから慢性疲労症候群類似の病態が示唆される。こうした最新の知見は、化学物質過敏症の器質的病変の存在を示唆している。多種化学物質過敏症ならびに慢性疲労症候群の病態理解の欠如により、誤った解釈が入り込むことで研究の方向性が患者の診断、治療、予防に意味の薄いものとなり、かつ、行政対応の遅れに影響を及ぼしてきたとも考えられる。一方で診断後にも疾患の社会的認知の不足、症状の不可視性などの要因により「診断のパラドックス」すなわち「当事者の周囲の人々による患い/苦しみの脱正統化と呼びうる事態(診断された事実をもとに説明しても病気の存在そのものを否定される)」が生じる事例が報告され、「診断のパラドックスが生じる背景に焦点をあて、病者と他社のコミュニケーションだけには還元できないパラドックスのメカニズムを解明する必要がある」と考察されている。
化学物質が人体に及ぼす影響については未だ十分な解明が進んでいないが、専門家の間では、近年激増の傾向にある自律神経失調症うつなどを含めた現代病は、化学物質の曝露が原因である、との見解がある。また、化学物質過敏症は様々な症状を呈するため、適切な診断が下されない場合がある。具体的には、眼に症状が現れている場合では、アレルギー性結膜炎及びドライアイなどの診断が、呼吸器系の症状では風邪や喘息が、その他では自律神経系異常に関連する疾患または精神科領域の疾患として診断されてしまう可能性がある。なお、化学物質過敏症は煙草受動喫煙により生じる受動喫煙症の悪化で生じたり、あるいは新築あるいは改築した住宅で発症するシックハウス症候群の悪化により生じる場合もある。不定愁訴、咳喘息、気管支炎、ドライアイ、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、自律神経系の病、脳や神経系の病、うつ病などの様々な病名の診断がなされ手術や投薬を重ねても改善されなかった、および逆に悪化した症例で、化学物質過敏症としての診断と治療によった後、病状の現状維持または改善及び社会復帰に結びついた例があるとの主張がある。また、functional MRIによる脳画像解析を用いた客観的診断手法についての研究がある。日本においては、2017年現在ICD10 国際疾病分類に入っておりコードはT65.9で詳細不明の物質の毒作用とされ、精神疾患の分類ではない。また、障害年金を申請することができる疾病となっている。
懐疑的見解
化学物質過敏症とされる症状については科学的・疫学的な立証を経たものは少ない。微量の化学物質が多彩な症状を引き起こしているとする客観的な証拠がなく、においや先入観により引き起こされていると考えられることなどから、「化学物質過敏症」という名称自体が適当でないとする意見があり、その診断名称を拒否されている。WHOのICD-10(国際疾病分類)にも化学物質過敏症は認識されていない。また、化学物質過敏症は身体表現性障害の診断基準を満たし、心因性とする意見があり、患者本人が精神疾患であることを認めず身体疾患であることに固執したり、種々の自律神経機能検査で異常を呈することもそれが原因と考える事もできる。むろん、全体として化学物質過敏症の存在可能性は否定し尽くされた訳ではないが、包括的に「化学物質過敏症」として症状を一般化させ患者の恐怖を煽る手法については、疑似科学、およびそれを利用した商法の一種であるとの指摘もなされることがある。また、化学物質過敏症と診断された患者に対して、認知行動療法抗うつ薬による精神医学的な治療、あるいは祈りなどが功を奏した例が報告されている。シックハウス関連の厚生労働省資料にも「化学物質曝露と症状の関係は否定的」「科学的には化学物質曝露と身体反応には関連はなく,症状の原因が化学物質とはいえない」との記載がある。

相談・外来診療

化学物質過敏症を専門に扱う化学物質過敏症外来などを設ける医療機関もある。

  • 室内空気の化学的汚染を極力排除するように設計された診察設備、環境コントロール施設(Environmental Control Unit、ECU、クリーンルーム)を有する医療施設

シックハウス症候群については保健所に相談窓口がある。また、室内空気の揮発性有機化合物 (VOC) の測定なども有料で行う。

啓発デー

慢性免疫神経疾患(多種化学物質過敏症、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群線維筋痛症、慢性ライム病など)を広く知ってもらおうと、"May 12th International Awareness Day"と称される国際啓発デー5月12日に開催される。5月12日は、国際赤十字の創立に尽力したフローレンス・ナイチンゲールの誕生日にあたる。フローレンス・ナイチンゲールが従軍したクリミア戦争の戦地においてクリミア熱にかかった後、慢性免疫神経疾患を患いほぼ寝たきりの生活を強いられながらも数十年にわたり看護学の発展に貢献したことから、慢性免疫神経疾患の啓発日に選ばれた。

関連項目

脚注

外部リンク


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