Мы используем файлы cookie.
Продолжая использовать сайт, вы даете свое согласие на работу с этими файлами.

LGBT

Подписчиков: 0, рейтинг: 0
LGBTのシンボルとなっているレインボーフラッグ

LGBT(エルジービーティー)は、レズビアン (Lesbian)、ゲイ (Gay)、バイセクシュアル (Bisexual) の3つの性的指向と、トランスジェンダー (Transgender) またはトランスセクシャル (Transsexual) の性自認、各単語の頭文字を組み合わせた頭字語であり、特定の性的少数者包括的に指す総称である。後述の通り、LGBTQなど多くの派生形も存在する。

用語としての歴史

最初に広く使われた用語であるホモセクシャル: homosexual、同性愛)は、現在では科学的な文脈で使われることの多い言葉だが、アメリカ合衆国においてはネガティブな意味合いを持つことが多かった。ゲイ(: gay、ここでは単に同性愛者のこと)が一般的な言葉となったのは、1970年代のことである。

レズビアン(: lesbian)の人々がより公のアイデンティティを確立させていくにつれ、「ゲイとレズビアン」(: gay and lesbian)という表現が一般的になっていった。レズビアン活動家たちのあいだで生じた、フェミニズムと同性愛の権利のうち、どちらを彼女たちの政治的目標の主眼に置くべきかという論争は、デル・マーティンとフィリス・ライアンらが設立した「ビリティスの娘たち」(同種の論争により1970年に解散)をはじめとした、いくつかのレズビアン団体を解散させることとなった。レズビアン・フェミニストにとっては男女同権こそ最優先事項であり、男性と女性、またはブッチとフェムの間にある性役割(ジェンダー・ロール)の相違は彼女たちにとって家父長制的なものであった。レズビアン・フェミニストたちはまた、当時のゲイバーで普及していた性役割や、ゲイ男性にみられた男性優位論(男性ショーヴィニズム)を忌避した。ために、多くのレズビアン・フェミニストはゲイ男性との連帯を拒み、彼らの主張を受けいれなかった。

「レズビアン」という言葉を性的魅力を定義するために使い、「同性愛者は生来の同性愛者」という本質主義的な考えを奉じていたレズビアン――エッセンシャリスト(: essentialist)――たちは、しばしばレズビアン・フェミニストの分離主義的な意見を同性愛者の権利にとって有害であると考えていた。また、バイセクシャル: bisexual、両性愛者)やトランスジェンダー: transgender)の人々も、より大きな性的マイノリティ・コミュニティ内で、自分たちが正当な存在として認められることを望んでいた。

ニューヨークで起きたストーンウォールの反乱(1969年)での人々の行動をきっかけとした変革の興奮が過ぎ去ったあとの1970年代後半から1980年代前半にかけ、ゲイやレズビアンの一部は、バイセクシャルやトランスジェンダーに対し、より排他的な姿勢を取るようになった。バイセクシャルやトランスジェンダーに批判的な人々は、トランスジェンダーはステレオタイプな振る舞いをしており、また、バイセクシャルは単にカミングアウトを恐れ、自身のアイデンティティに正直になることを恐れるゲイ男性ないしレズビアン女性に過ぎない、と主張していた。LGBTそれぞれのコミュニティは、他のジェンダー性的指向に基づくコミュニティと協調すべきかどうか、協調するにせよ、その繋がり方をどうするべきかを含め、独自のアイデンティティを確立するため格闘しつづけ、時にはサブグループ(社会階級人種宗教など)を排除した。この対立は、現在においても続いている。LGBTQ活動家やアーティストたちは、運動の開始以来、この問題についての意識を高めるためのポスターを作成してきた。

1988年頃から、アメリカ国内の活動家たちは頭字語の「LGBT」を使いはじめた。1990年代に至るまで、運動内でゲイとレズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダーは同程度の尊重を得ていなかった。「LGBT」の語の普及により、GLBT歴史博物館(1999年に改称)をはじめ、一部の組織は新しい名前を採用するようになった。LGBTコミュニティは、異なるグループの受けいれるかどうかについて論争を繰り広げてきた(具体的には、バイセクシャルやトランスジェンダーの個人は、より大きなLGBTコミュニティからの排除を経験していた)。しかしながら、用語としての「LGBT」は、包摂の象徴としてポジティブな意味合いを持ち続けた。

「LGBT」という用語は、厳密には性的少数派に属する個人すべてを包含するわけではないものの(バリエーション節を参照)、一般的にはアルファベット4文字の頭字語で明確に名指しされていない個人も含まれる。総体としてみれば、LGBTという用語の使用は、時間の経過とともに、他のコミュニティから追いやられていた個人をおおまかなコミュニティに取り込んでいくのに大いに役立ってきた。トランスジェンダーの女優、キャンディス・ケインは2009年、LGBTコミュニティは「最後の偉大なマイノリティ」であり、「私たちはまだ公然とハラスメントを受けたり、テレビで攻撃されたりすることがあります」と語っている。

2016年、アメリカ合衆国のメディアモニタリング組織、GLAADが発行したメディア・リファレンスガイドによれば、クィア: queer再領有語のひとつ)をアイデンティティとして自称する、コミュニティ内部のより若い人々を包摂する「LGBTQ」が頭字語として好まれるとしている。一部の人々、特にコミュニティの年配のメンバーの間には「クィア」という言葉をヘイトスピーチに起源を持つ蔑称であると考え、これを受けいれていない。

構成用語

LGBTは以下の4つの用語の頭文字から作られた言葉(頭字語)である。

レズビアン (Lesbian)
レズビアン (L) は、性自認が女性かつ性的指向が女性に向けられる同性愛者のこと。
ゲイ (Gay)
ゲイ (G) は、男性同性愛者俗に、同性が恋愛対象になるという点を重視して、バイセクシュアルの男性を指す場合もある
バイセクシュアル(Bisexual)
バイセクシュアル (B) は、両性愛。伝統的にバイセクシュアリティとは「男性・女性双方に性的魅力を感じる性的指向」として定義されているが、それは間違っており、正しくは、「2つの性に性的魅力を感じる性的指向」である。同性愛や異性愛の性的指向の中間であり、どちらへの指向も包含する性的指向のあり方である。より広い概念である汎性愛(パンセクシュアリティ、英:Pansexuality)も含意することもある。汎性愛とは、相手のジェンダーが何であるかが殆ど、或いは全く関係しない性的指向である。つまり男性、女性など、多様なジェンダー・アイデンティティ(性自認)の人に魅力を感じることをいう。
トランスジェンダー (Transgender)
トランスジェンダー (T) は、ジェンダー・アイデンティティ(性自認)が、出生時に割り当てられた性別と性自認が一致しない人を指す。西野明樹によれば、性自認が生まれた時の身体的性別と一致しない状態にある人を示す、広い概念である。
トランスセクシャル (Transsexual)
トランスセクシャル (T) は、性同一性障害者のうち、自身の解剖学上の性に対して強い違和感をもち、外科的手術による解消への欲求が強い人を指す。

バリエーション

LGBTは頭字語で、英語では性的多様性集団を表現する頭字語が複数ある。また、性的少数者を包摂する用語は、その用語を用いる側の政治的・学術的・文化的立ち位置により多岐にわたっており、LGBTに準ずるものにとどまらない。以下は概略である。

LGB
レズビアン、ゲイ、バイセクシュアルのイニシャル語で、3つの性的指向集団。#性的指向のLGBと性自認のTも参照。
LGBTQ
LGBTにQが加わったもので、Q はクィア (Queer) を意味している場合と、クエスチョニング (Questioning) を意味している場合がある。
LGBTQ+
LGBTQに+を加え、LGBTQで言い表せない人も含め、性の多様性の取りこぼしがないことを目指した呼称。
LGBTI
LGBTにIが加わる。これはインターセックス (Intersex) の頭文字である。この概念は2010年8月ジョグジャカルタ原則の解説と同原則を踏まえた世界の人権団体の活動について書かれた文書「Activist's Guide 」において一貫して用いられている。
LGBTA
LGBTにAが加わる。これはアセクシャル (Asexual) のイニシャルである。別のイニシャルの場合もある。
LGBTQIA
LGBTQにインターセックス、アセクシャルを組み合わせた呼称。
LGBTTQQIAAP
LGBTQIAにストレート・アライ (ally)、パンセクシュアル (pansexual) が加わる。また、Tを2つ重ねることでトランスジェンダーとトランスセクシャルの両方、Qを2つ重ねることでクィアとクエスチョニングの両方を包含する。
LGBTQQIAAPPO2S
LGBTQIAにアライ、パンセクシュアル、ポリアモリー (polyamorous)、オムニセクシャル(omnisexual)、トゥー・スピリット (two-spirit) が加わる。Qを2つ重ねることでクィアとクエスチョニングの両方を包含する。
QUILTBAG
上述のLGBTQIAにUを加え並べ替えたもので、これはクィアとクエスチョニング両方の意味を持つ。また、Tにはtwo-spirit、Aにはストレート・アライ, Gにはジェンダークィア (genderqueer) の意味も含む。

代替用語

クィア

同性愛者に対する侮蔑語(差別用語)から転用・再領有した語。LGBT全体を包摂する用語であるが、1990年代以降はLGBTに含まれない人々を指す用語としても使われている。

GSM

代替フレーズ。 LGBTQ+ のより簡潔な言い方。 LGBTTQQIAAP+ であるすべての人を指す包括的な用語。「(G)ender/(S)exual (M)inority」の頭字語で、通常は研究で使用される。

SGL
同性愛コミュニティを意味する。アメリカの社会において、アフリカ系アメリカ人のあいだで、LGBT を白人優位コミュニティの言葉として捉えて使用される。Same gender loving のイニシャル。
LUG、GUG、BUG
主として若年層の女性が使用する滑稽語である。レスビアン (L)、ゲイ (G)、バイセクシュアル (B) の頭文字に、Until Graduation(卒業まで)の頭字語 (UG) を加えて作られている。大学時代に機会的同性愛・両性愛を経験した者を指す。参照:lesbian until graduation
ジェンダーレス (Genderless)
性同一性の欠如。性差のない、またはなくそうとする考え方。
ジェンダーフルイド (Genderfluid)
性的思考が流動的に変化し、はっきりと自身のジェンダー定義をせず、その時々によってさまざまな性別を行き来する考え方のこと。

各地域における現況

同性愛、またはそれに関する表現や結社の自由に対する法的状況を色分けした世界地図
同性愛を合法とする国
  
結婚1
  
結婚は認められているが法的適用は無し1
  
シビル・ユニオン
  
事実婚
  
同性結婚は認められていない
  
表現や団体の自由を法的に制限
同性愛を違法とする国
  
強制的罰則はない2
  
拘禁
  
終身刑
  
死刑
輪で示した地域は通常ケースバイケースの適用がされている法律や地域ではない場合に地元の裁判所が結婚を容認したり認めなかったり死刑判決を下した場合がある地域。
1このカテゴリに入っている一部の地域では現在他の種類のパートナーシップも存在するとされている。
2過去3年間、もしくはモラトリアムにより法的な逮捕はない。

国際連合組織下の、国際連合人権高等弁務官事務所(以下OHCHR)をはじめとした人権機構においては、1990年代初頭以来、LGBTの人々に対するさまざまな形の人権侵害についての報告が行われてきた。国際連合の認識では、国連に加盟する各国が負う、LGBTの人々を暴力や差別から守るための義務は、世界人権宣言1948年批准)、ならびに同宣言の後に成った国際人権条約に基づく国際人権法を根拠とする。各国の法的義務には、以下のものが含まれる:

20世紀半ばの雪崩れ的な独立後、旧植民地の支配者たちは欧米ソドミー法などの規範を逆に利用して、自国内の反体制勢力や性的少数者を弾圧して、投獄・処刑する根拠ともしている。

アメリカ大陸

15世紀以降、南北アメリカ大陸およびカリブ海地域のほぼすべての地域に定住したイギリス人、フランス人、スペイン人、ポルトガル人入植者は、ヨーロッパからキリスト教をもたらした。カトリックメインライン・プロテスタント福音主義東方正教をはじめ、キリスト教は宗派を問わず同性愛の法的承認に対し抑圧的ないし否定的な態度を取っていた。しかし、20世紀以降は、米国聖公会のようにLGBTコミュニティや同性結婚を受け入れる宗派も見られるようになった。また、ユダヤ教の諸宗派はLGBTに対し肯定的な姿勢でのぞんでいる。

中南米においては、2018年1月、米州人権裁判所: Inter-American Court of Human Rights)は、米州人権条約が同性婚を人権として認めているとの判決を下した。これにより、同条約の加盟国はシビルユニオンの法制化への義務が課せられた。一方で、同地域においては、ジャマイカドミニカバルバドス等9ヶ国においてソドミーに対する処罰が刑法において定められている。これらの国はすべて英領西インド諸島のかつての領土である。

アメリカ合衆国

結婚に臨むデル・マーティンとフィリス・ライアン 2008年

1924年、シカゴに「ソサエティー・フォー・ヒューマン・ライツ」という、最古のゲイ権利団体が誕生した(政治的圧力を背景に一年後に解散)。第二次世界大戦直後のアメリカでは、マッカーシズムを背景とした反共主義政策の影響により、LGBTQ当事者は連邦捜査局(FBI)の監視下に置かれただけでなく、就業の機会が奪われたり、解雇された。1950年には初の全米ゲイ権利団体となる「マタシン協会」がハリー・ヘイによって、1955年にはレズビアン権利団体の「ビリティスの娘たち」がデル・マーティンとフィリス・ライアンらによって、サンフランシスコで設立された。1962年、イリノイ州が他州に10年ほど先駆け、全米で初めて、合意の同性の成人同士の私的な性行為を非犯罪化した。1966年8月には、コンプトンズ・カフェテリアの反乱をうけ、米国初のトランスジェンダー支援団体「全国トランスセクシュアル・カウンセリング・ユニット」(: the National Transsexual Counseling Unit)が設立された。翌1967年、ロサンゼルスで、警察による嫌がらせと暴力を契機とした平和的な抗議活動のなかで、集まった支援者らは「自己防衛と教育における個人の権利」(PRIDE)と称した。この事件は、「プライド」という言葉が初めてLGBTの権利と関連して使われたできごととなった。

ベトナム戦争に対する反戦運動に参加する、ノースウェスタン大学のゲイ解放運動グループ 1970年代初頭、ワシントンD.C.

1969年6月29日、ニューヨークのゲイバーストーンウォール・インでの暴動、ストーンウォールの反乱をきっかけに、LGBTQ権利擁護運動のなかに「ゲイ解放戦線」(GLF)や「ゲイ活動家同盟」をはじめとした、より急進的・積極行動主義的な組織が生まれた。一方、(相対的に穏健路線であった)マタシン協会は、遡ること1965年でホワイトハウス周辺でピケを張るなどの行動を起こしていたが、ストーンウォールの反乱の発生をうけて、この抗議活動を記念する全国的な同時多発デモを毎年おこなうこと、ならびに6月の最終日を「クリストファー・ストリート解放の日」と定めることを提案した。ストーンウォールの反乱一周年を記念して1970年6月28日に行われたこのデモは、史上初のゲイ・プライド・パレードとなった。パレードは、翌1971年にはアメリカ国内外に波及し、アメリカ国内ではボストンダラスミルウォーキー、国外ではパリ西ベルリンストックホルムロンドンでも行われた。性的少数者の権利擁護の運動は拡大をつづけたが、1973年前後にはLGBTQコミュニティ内でも異なる社会経験グループ、すなわちトランスジェンダー等ジェンダー・ノンコンフォーミング、有色人種、(白人中心の)中流階級のあいだで早くも緊張があらわれつつあった。

1973年のクリストファー・ストリート解放の日で演説するジーン・オレアリー。
[シルヴィア・リベラドラァグクイーンのちにトランスジェンダーを自認]「STARハウスにいる人たちに会いに来てください……必要なのは、白人中流階級の白人専用クラブにいる人たちのためじゃなくて、あたしたちみんなのためになにかをしようとしている人たち。それこそあなたたちよ。さあ、革命を起こそう!」
次にステージにあがったのはレズビアンのフェミニスト、ジーン・オレアリーで、ドラァグ・クイーンは「女性を利己的に利用」していると批判するスピーチを行った。次にステージに上ったドラァグ・クイーンのリー・ブリュースターは叫んだ。「……今日みなさんが祝っているのは、ドラァグ・クイーンがストーンウォールでやったことの結果よ」。
『LGBT運動の歴史』第6章クリストファー・ストリート解放の日、

2015年6月26日の米連邦最高裁の判決により同性婚は全ての州で合法となった。

アフリカ大陸

アフリカにおけるLGBTの権利は、性の多様性の周縁化や隠蔽が現在も進行しており、国際アムネスティなどは迫害弾圧の実態の把握に努めている。

アジア

日本

日本では同性愛を法的に取り締まったり、キリスト教・イスラム教・ユダヤ教などのように「逸脱した行為」等の宗教的異端としてないが、国単位では同性婚およびシビル・ユニオンは法的に認められていない。また、LGBT当事者を中心とした性的少数者の権利を擁護・主張し、法整備を含む要求・活動をおこなう団体が複数存在する。

パートナーシップ制度・利用組数

日本では2015年に初めて、同性カップルを「結婚に相当する関係」と認める「パートナーシップ証明書」を発行するために、東京都渋谷区渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例が区議会本会議で可決・成立し、同年4月1日より施行された。同年11月には、東京都世田谷区で「世田谷区パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱」が制定された。パートナーシップ制度は、11月5日に渋谷区と世田谷区で同時に導入された。2020年9月30日時点で世田谷は128組、渋谷区は50組が利用している。

2017年6月1日、北海道札幌市で、政令指定都市初となるパートナーシップ制度が導入された。同性カップルに限定せず、性同一性障害も配慮し異性同士も対象となっている。札幌市の2021年1月末で制度利用しているカップルは112組。詳細は戸籍上の性別女性同士75組、戸籍上の男性同士35組、戸籍上の性別異性間2組である。

2019年7月1日、茨城県で、都道府県初となるパートナーシップ制度が導入され、2020年9月30日時点34組が利用している。

2020年1月22日には、大阪府で、都道府県2例目となるパートナーシップ制度が導入され、2020年9月30日時点で46組が利用している。

導入県市区町村別利用組数一覧

2015 年の初制度導入から2020年2月時点で34の自治体が同性パートナーシップ制度を導入・利用は759組、2020年9月30日時点で64の導入自治体が全国で1501組が利用している。   

内訳(2020年9月30日時点

北海道札幌市104、茨城県全域34、栃木県鹿沼市1、群馬県大泉町1、埼玉県さいたま市16、埼玉県川越市9、千葉県千葉市75、東京都港区8、東京都文京区6、東京都世田谷区128、東京都渋谷区50、東京都中野区63、東京都豊島区32、東京都江戸川区15、東京都府中市8、神奈川県横浜市113、神奈川県川崎市19、神奈川県相模原市11、神奈川県横須賀市17、神奈川県鎌倉市5、神奈川県小田原市6、神奈川県逗子市1、神奈川県葉山町3、新潟県新潟市7、静岡県浜松市22、愛知県西尾市0、愛知県豊明市1、三重県いなべ市0、三重県伊賀市5、京都府京都市27、大阪府全域46、大阪府大阪市237、大阪府堺市21、大阪府貝塚市0、大阪枚方市11、大阪府富田林市2、大阪府大東市1、大阪府交野市1、兵庫県尼崎市12、兵庫県芦屋市1、兵庫県伊丹市2、兵庫県宝塚市10、兵庫県川西市0、兵庫県三田市3、奈良県奈良市3、奈良県大和郡山市0、岡山県岡山市5、岡山県総社市2、徳島県徳島市4、香川県高松市6、香川県三豊市3、福岡県北九州市13、福岡県福岡市77福岡県古賀市2、長崎県長崎市5、熊本県熊本市2、宮崎県宮崎市12、宮崎県木城町0、沖縄県那覇市33

制服

2020年、報道機関の取材では全国の高等学校で制服選択制が600余と報道される。制服は学校長判断で変更などを決定するが、2019年4月から、中野区世田谷区では全区立中学校で女子生徒もスラックスの制服(標準服)を選べるようにした。世田谷区では上川あや議員の経験による質疑がきっかけとなった。

福岡市では中学校長会の代表や保護者代表などによる市立中学校の制服を見直す検討委員会が発足し2019年5月には新たな標準服の案がまとまり、同年福岡市は全69校のうち4校がジェンダーフリーの独自学生服を採用。残り65校も福岡市が準備した新たな標準服となり、市内全校がスラックスとスカートを自由に選べる選択式の標準服を採用した。動きやすさや寒暖への対応のほか、男女に関係なく、ズボン、キュロット、スカートのいずれを着るか選べる。

栃木県の県立高校では、コロナ禍対策の換気による防寒もあり6割で女子生徒にもスラックスが導入されている。世田谷区の区立桜丘中学校では、制服の形状を選択することがカミングアウトにつながるとの校長の配慮もあり制服でも私服でもよいとしている。

その他

ライフネット生命保険が死亡保険金の受け取りに同性パートナーを指定できる。携帯電話会社では、同性パートナーを家族割引などの対象にできる。

ソニーは同性のパートナーを持つ社員を慶弔や育児・介護休暇、結婚祝い金など福利厚生の対象に、パナソニックは社内同性結婚(同性婚)を認める方針と報道された。IOCのスポンサーである同社は、「性的差別を行わない」としたオリンピック憲章を尊重した。

2017年7月6日、東京都豊島区議石川大我世田谷区議の上川あや、中野区議石坂わたる文京区議前田邦博埼玉県入間市議の細田智也ら5人の地方議員が「LGBT自治体議員連盟」を設立した。性的少数者の人権を擁護する条例や施策を、地方議会を通じて全国の自治体に拡大していくことを目指す。同連盟には趣旨に賛同する全国62自治体の議員78人(元職も含む)も参加した。その後、同年10月9日に開かれたLGBT関連の撮影会で北海道滝川市議がカミングアウト。同年12月に京都府長岡京市議が市議会本会議でカミングアウトを行った。

2022年6月13日、安倍晋三元首相が会長を務め、自民党の国会議員が多数参加している神道政治連盟国会議員懇談会の研修会でA5版90ページに及ぶ冊子が配布され、研修会で大学教授らが夫婦別姓同性婚について講演した内容などがまとめられている。そこには「同性愛は心の中の問題であり、先天的なものではなく後天的な精神の障害」「世界には同性愛や性同一性障害から脱した多くの元LGBTの人たちがいる」などの内容が書かれていた。

当事者らによる主張・見解

2023年2月7日、支援団体「LGBT法連合会」などが厚生労働省で記者会見し、当事者への差別禁止や同性婚を認める規定などを盛り込んだ法整備に早急に取り組むよう政府に訴え、連合会の神谷悠一事務局長が「先進7カ国(G7)の中で(同様な)法制度が整備されていないのは日本だけ。」と発言したが、衆院法制局は2023年4月28日の会合で「(G7各国に)性的指向・性自認に特化して差別禁止を定める法律はない」と説明した。なお実際には、衆院法務局がこの説明を行った段階で、「一般的な差別禁止・平等原則を定める法律」の中で性的指向・性自認を差別禁止の理由として明示している法律は各国で法制化がおこなわれていた。

2023年5月1日、性同一性障害当事者団体「白百合の会」や女性の権利保護を目指す団体を含めた4団体が、東京都内の日本記者クラブで記者会見を行った。白百合の会会長の森奈津子は、「LGBT活動家は当事者の代表ではない」としたうえで、「自らの性を自分できめる『性自認』」、すなわち「トランスジェンダリズム」を法令化する、LGBT理解増進法案と、同法案を推し進めるLGBT法連合会などの団体に対する批判的見解を強調した。

論争

用語のイメージに関連する議論

LGBTあるいはGLBTといった用語は、この表現に包含される誰もから受容されているわけではない。

LGBTとできるだけ多くの性のあり方を言うことで性の多様性を尊重するという面もある一方、いろいろな性のあり方を一緒くたにしてしまっていることから当事者からは自身の性を蔑ろにされていると感じられる面もある

トランスジェンダーやトランスセクシュアルの一部はこの用語を好まない。彼らは、ある団体の行う活動内容がトランスである人々を念頭したものとは考えられない場合、団体の名称のイニシャル語あるいは頭字語にTを加えることに対し異議を唱える。LGB の一部の人々は、同じ理由からTを好まない。。LGBとTの間には大きな違いがあるにも関わらず、ひと括りにされている結果、特に少数派であるトランスジェンダーの声が届かなくなっているという主張もある。報道がLGBのみに関する内容であっても、キャッチーであるLGBTという呼称が用いられることがあり、これもマイナスに作用しているとされる。企業などのLGBT対応の制度は必ずしもトランスジェンダーには利点がない。

また多数の人々が、性的指向とジェンダー・アイデンティティ(英:Gender identity、性同一性)とのあいだに明瞭な線引きがあると考えているGLBゲイ、レスビアン、バイセクシュアル)は性的指向に関係するのに対し、TTIトランスジェンダートランスセクシュアル)はジェンダー・アイデンティティに関係するからである。同様に、インターセックスの一部は、LGBT グループに含まれることを望み、LGBTIという頭字語を好む者もいる。しかし、インターセックスの人々の一部には、自分たちは LGBT コミュニティの一部ではなく、この用語にむしろ含めるべきでないと主張する者もいる。

上述の逆の状況が、レスビアンとゲイにおける分離主義の信念に明瞭に見て取れる。似た言葉にレスビアン分離主義 (Lesbian Separatism) があるが、これは男性無用の女性だけのコミュニティを形成しようとするフェミニズムの形態である。この立場でレスビアン及びゲイである者は、通常はLGBT あるいはLGBTQ+の共同体圏に含まれている他のグループと区別または分離し、彼ら独自のコミュニティを形成形する必要がある、と考える。

この種類のグループは、社会運動と呼べるほどの十分な人数や組織には必ずしも見えないが、LGBT コミュニティのほとんどの場面で非常に目立ち、しばしば声高にその意見を主張して積極的な要素集団としてのあり方に固執する。この見解に立脚する人々はまた、非「モノセクシュアル=単性愛 (Monosexual)」的な性的指向及びトランスセクシュアルの存在またはその平等性権利に、通常否定的である。この立場は、社会一般のバイフォビア (Biphobia) 及び「トランスフォビア (Transphobia) へと繋がる可能性が否定できない

モノセクシュアルは異性愛または同性愛のことで性的指向の対象が単一であり、両性愛などは非モノセクシュアルとなる。バイフォビアは両性愛者(バイセクシュアル)に対する嫌悪感などで、トランスフォビアはトランスセクシュアルやトランスジェンダーの人々に対する様々な形態での嫌悪感や拒絶である。

人々はLGBTなどのイニシャル、頭字語略語に代わる一般的で包括的な用語を探していた。

クィアやレインボー(虹)などの言葉が、包括的用語として提案されたが、一般的に広く採択されなかった。クィアは、この言葉が嘲りや侮辱の意味で使われた記憶を有する年長の人々にとっては、多くの否定的な暗示的含意を持っており、また現在でもこの用語は、そういう意味を持って使用されている。多数の若い人々もまた、クィアがLGBTに較べ、政治的により感情的な論争を誘発する言葉であることを理解している

レインボーは、ヒッピーニューエイジ運動、ジェシー・ジャクソン の虹の連合 (Rainbow Coalition) などの政治運動を想起させる含意を持っている。

  • 可視性 (visibility) は、19世紀より20世紀にあって欧米において、同性愛や両性愛、トランスジェンダーの人々などは精神障害であり病であって正常な存在ではないとされ、社会の表からは存在が隠蔽されて来たことによる。隠蔽から脱して、存在が公然となり誰の目にも存在が見えるようになることが「可視性」である。

性的指向のLGBと性自認のT

LGBTという言葉や概念については様々な意見があるが、性的指向のLGBと性自認のTが一緒に纏められたのには背景がある。2006年7月に開催された「第1回ワールドアウトゲームズ」にて採択された「モントリオール宣言」以降、国際連合をはじめとした国際機関において性的指向性同一性にまつわる人権問題を扱う公文書においてもこの言葉は用いられている。性的指向に関連するLGB(同性愛両性愛)と性同一性(性自認)に関連するT(トランスジェンダー)は本来全く別のテーマであるが、。このLGBTという用語が、「モントリオール宣言」や「ジョグジャカルタ原則」など国際機関において用いられるようになった理由としては、一つに、これらの当事者とりわけトランスジェンダーの数が少なく、単独にしないことにしたのが背景にある。

用語関係史・性自認 (T) と区分けへの反発

1960年代性の革命に至るまで、「異性愛=正常」とされる人々のコミュニティで使われていた軽蔑的な意味の言葉以外に、上述したような人々やその集団を表した中立的で一般に知られた用語は存在しなかった第二次世界大戦以前には、第三の性 (Third gender)」という言葉が使われていたが、大戦後、この用語は使われなくなった。これらの人々が性にまつわる権利を主張する運動が組織化していく過程で、自分たちは如何なる存在であるかを、肯定的な形で表現するための用語が必要となった。異性規範性=ヘテロノーマティヴィティ、Heteronormativity と比較。

最初に使用された用語である "Homosexuality"(ホモセクシャリティ)は、否定的で余分な意味をあまりに強く帯びていたので、主として男性同性愛者の間で "gay" (ゲイ、陽気の意)という用語に置き換えられた。そしてレスビアンたちが自分たちのアイデンティティを錬成させていくにつれて、ゲイとレスビアンという用語は更に一般なものとなった。このことは間もなく、メジャーな一般社会のなかで、法的に正当な集団範疇としての承認を求めていたバイセクシュアルとトランスジェンダーの人々によって踏襲された。

「LGBT」という区分けに対する当事者からの反発

しかし、1970年代後期から1980年代初期には、感覚的な受け取りにおける変化が始まり、一部のゲイ・レスビアン当事者からは、バイセクシュアルやトランスジェンダーの人々に対する反感・蔑視を表明する動きが表面化する

イギリスでは、2019年10月、性自認のTと性的志向のLGBを纏めることへ反発するアリソン・ベイリーらによって、LGBアライアンスが設立された。同団体は、トランスジェンダリズム(性自認至上主義)は「疑似科学」であり、「子供に対し有害」であるとするスタンスをとっており、イギリスのジェンダー承認法(Gender Recognition Act、通称GRA)の改正に対し反対キャンペーンを行っている。

脚注

注記

参考書籍

  • ヴァネッサ・ベアード『性的マイノリティの基礎知識』作品社、2005年。ISBN 4-86182-012-X 
  • 社会応援ネットワーク、高比良美穂、若染雄太、里井普美『図解でわかる 14歳からのLGBTQ+』(初)太田出版、2021年9月17日。ISBN 9784778317737 (電子版あり)
  • 藤井ひろみ・桂木祥子・はたちさこ・筒井真樹子 編著『医療・看護スタッフのためのLGBTIサポートブック』メディカ出版、2007年。ISBN 4-8404-2093-9 
  • 西野明樹『子どもの性同一性障害に向き合う』日東書院本社、2018年4月4日。ISBN 4528021854 
  • 渡辺桃子 (2004). “トランスジェンダーとは--その歴史,その可能性”. アメリカ研究 = The American review (アメリカ学会) 36: 75-89. ISSN 03872815. 
  • Todd, Mathew(英語)『Pride: The story of LGBTQ equality movement』Welbeck、2021年5月13日。ISBN 978-1787396869 

関連文献

  • 社会福祉法人共生会SHOWA 編著『性的マイノリティサポートブック』かもがわ出版、2021年11月。ISBN 978-4-7803-1179-2 

関連項目

LGBTの人物

LGBTの関連団体

LGBTを題材とした作品

英語版関連項目

外部リンク


Новое сообщение