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パイズリ

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パイズリによる挟射。この状態では、男性は横たわっている女性の上に座っている。

パイズリ: Mammary intercourse, Titty fuck, titfuck: 乳交、記号でTIT)は、異性愛者カップルで実践される人間の性的行動で、乳房を使い男性陰茎を刺激する性行為である。

日本のセックス業界の用語で乳房を指す口語的な言葉oppaiから派生した。

概要

この刺激行為は、男性の勃起興奮を高める際の予備的な場合、または本格的な行為としても行われ、性交行為を中断した後最終的に男を射精に導く目的で、男性のオルガスム射精まで行われる。

ポルノ映画で男性をパートナーの胸に射精させるシーンの1つとして、顔射とともに人また一種射精の可能な形態の1つである膣外射精にも関連している。

パイズリ後の乳房の様子。精液が確認できる。

パイズリの大まかな定義は、「乳房で男性器を刺激して性的興奮を促す行為」であり、左右の乳房の間に陰茎を挟んで両乳を上下に動かすのが一般的とされ、行為は女性が胸を動かすプレイと、男性が自ら動くプレイに大きく分かれる。変形例では女性はペニス(静止している)を興奮させて男性をオルガスムに導くために、片方の胸を交互に上下に動かして引き締めることもある。基本は男性がパートナーの胸の間に勃起した陰茎を挿入し、2つのうちの1つが両方の胸に結合し(したがって陰茎を圧迫する)、繰り返し擦ることで構成される。行為の結果として、最後は射精するようになる。女性が胸を挟んで締めたり、男性が女性の胸をつかんで締めることで、による陰茎への圧迫を再現しているともいえる。

多くの人がポルノ映画で乳房を使用した行為がより一般的になったと主張しているが、専門家は、この行為は17世紀からあるとされている。当時肥満の女性は、このオナニーを実践するのに性的に最も望まれていた。

研究者のオースティン・ウッズは、 ニュージーランドの売春婦のコンドーム使用習慣の研究で、コンドームの使用を拒否したクライアントへの安全なセックスの代替としてそれを提供することを指摘している。ウッズは、この活動が胸の大きい女性によって行われているとき、「クライアントはコンドームなしでセックスをしていると感じている」と指摘する売春婦の一人を引用している。この行為は確かに性感染症の点で危険ではないが、女性はパートナーの射精には注意しなければならない。射精の勢いは男性による制御可能な反射機能ではなく突然噴出するためで、精液を受け取るのに適した位置をとるよう女性にその差し迫った警告を発することもできるが、通常、ジェットは速くてけいれん上体を起こす。そして精子の飛沫は、目や他の脆弱な粘膜(鼻、唇)に影響を与え、皮膚の接触、目への飛び散り、またはバストとの口または性器の接触によってSTD伝染する可能性がある。さらに寄生虫も伝染する可能性があることに注意する必要がある。オルガスムを促進するために、適切に行為を行うための潤滑剤として機能するゲルまたはクリーム(女性の胸部または陰茎に塗布する)も役立つこともあるが、潤滑剤には唾液なども頻繁に使用される。

近年は、アダルトビデオ風俗店など性風俗産業の影響から、多くの人が思い浮かべるのは、豊かな胸(巨乳)の谷間に陰茎を挟んで行うプレイで、胸フェティシズムとの相関性が強い。

この性的な体位を発揮するためには、一般的に女性の胸が大きいことが必要であるとされるが、これは女性は小さなバストよりもペニスをよく挟み込めると考えられるからである。これによって得られる男性の性的快感は趣向によるところが大きいが、必ずしも乳房の形やサイズなどと相関せず、また一般にさまざまな体位でのパイズリが可能である。

パイズリによる挟射。この状態では、男性は横たわっている女性の上に座っている。

女性の胸が非常に大きいなど、場合によっては女性が完全に横たわった状態で男性のペニスを挟むことができる。男性はひざまずき、女性の胸の間に挟まれたペニスを性交時のように動かす。また女性が座り、男性は立ってペニスを女性の胸の間に挟んで同様に動かす。実際は、女性もこの実践の主導権を握ることができる。この状況では、男性が座って股を開き、女性(通常はひざまずく)が勃起したペニスを胸の間に入れて、ペニスを上下に動かしたり、胸に擦りつけたりして、男性のオーガズムを促進する。また、女性は男性の手足を保持し、それを乳首でこすって興奮を高めることができる。場合によっては、乳房吸引と呼ばれる手法を使用して、女性はフェラチオしながら男性を乳房で射精することができる。男性がオルガスムに達し射精すると、精液は乳腺溝または乳房の一部を覆うが、場合によっては女性の顔にも届く。男性が女性の首に射精するとき、首に付着した精液の見た目から「真珠のネックレス」と呼ばれることもある。

胸の谷間に挟んだままで射精させることを、挟射という。

ポルノ映画では、しばしばパイズリが導入され、TITシーンと呼ばれる。特にこの種のポルノ女優ではブランディ・タロアが知られている。「Truly Nice Tits」などで知られるポルノ映画のブライアン・シン監督は2002年から2005年 までの8つの映画で導入している。この種の映画のBusty Riding Academy(2008)はeBoobstore.comの Webサイトの売上のトップに数週間君臨。この映画は、二人がかりというシーンで有名。実際、シーンにアメリカ人女優クリスティー・マークスとチェコの女優テリーノヴァが乳首TITを同時並行して実行した。2つの胸でのというタイプの行為は比較的頻繁に行われ、Breast Worship 3(2010年)などでも、ジュール・ジョーダンのペニスを刺激するのはアメリカ人のカサンドラ・カロゲーラとサラ・ストーンである。

語源

「パイズリ」という日本語はお笑いタレント山田邦子が考案したとの説がある。山田は2020年及び2022年の動画インタビューでこれを認めており、行為を説明する言葉がないため、センズリからの着想(言葉遊び)だったとしている。

かつて、この種の行為は日本語では「紅葉合わせ」と呼ばれていた。 その後、キュウリやナスなどを塩揉みする際にまな板の上へ塩を撒き、押し付けるように転がす「板擦り(いたずり)」と関連付け、押し付けるのが板ではなく胸であることからこう呼ばれるようになったと考えられる。

米川明彦編『日本俗語大辞典』(東京堂出版)には1998年の用例が掲載されており、同年の時点ですでにパイズリという言葉が使われていたことが確認されている。1990年発行の『SEX PAL』(データハウス)には、ソープランドテクニックとして、マット洗いの中に「乳房でこするパイずり」が挙げられているが、これが今でいう「胸の谷間にペニスを挟んで行うパイズリ」かどうかは不明である。

補足

イギリスのロックバンドオアシスリアム・ギャラガーは、ロッキング・オンのインタビューにおいて、パイズリのことを「ボンベイ・ロール」と表現した。同じくイギリスのロックバンドザ・シャーラタンズのティム・バージェスは、「シャークス・サンドウィッチ」と表現している。

由来

日本

日本では、1752年にはすでにパイズリが行われていたことが確認されている。遊女向けの指南書に、パイズリとフェラチオの実践方法が記載されている。

日本国外

スペイン語圏やイタリア語

一般には胸のオナニー (La masturbación con los pechos o mamas)のほかスペインでは口語で「キューバ」("cubana") 、ラテンアメリカでは「ロシアのジャケット」("chaqueta rusa")、「ロシアのわら」("paja rusa")「ロシアのプニェータ」("puñeta rusa" )「フランス式、トルコ式、またはスウェーデン式」("una francesa, turca, o sueca")などとして知られている。

イタリアでは逆に「スペイン式」(La spagnola)と呼ばれ、やはり男性は乳房の間の溝に勃起したペニスを女性の胸の間に置いてこする、胸の助けを借りたオナニーとして理解されているせっくすしたい。

イギリス英語

イギリスでは、フレンチ・ファック (French fuck) とも呼び、1930年代に遡る。他にはtit wankという。“tit”は乳房の俗語。wankとはマスターベーションをすること。

wankが自慰の意味で使われるのは20世紀に入ってからである。

French fuckについては使用開始年代は不明。なお、類似した表現であるFrench kissは20世紀に入ってから使用例が確認されている。

アメリカ英語

“titfuck”、“tits fuck”、“tittyfuck”または“titjob”である。“tit”は乳房の俗語。“fuck”は性行為を指す。アメリカで“tits”が乳房の意味で使われ出したのは、19世紀からである。 日本語では「パイズリをする」と「パイズリをしてもらう」という2つの言い方があるが、アメリカ英語では「(女性が男性に対して)パイズリをする」の1つの言い方のみである。

ドイツ語

Busen-Sex、あるいはTittenfickという。

台湾語

“乳交”という。

中国語

”乳交”という。

韓国語

젖치기(乳房打ち)という。

フランス語

女性が能動的な場合cravate de notaire(公証人のネクタイ)、男性が能動的な場合branlette espagnole(スペイン式マスターベーション)という。このように射精された精子は女性の体にネクタイ形を描く。この慣行が「公証人のネクタイ」と呼ばれたのは、この類似性に照らしてであり、過去には公証人を含む特定の著名人のみが毎日ネクタイを着用していたことが由来。スペイン式の表現の起源はあいまいである。最も一般的に受け入れられている説明は20世紀初頭にパリで景気の良いころブルジョワジーらが自慰行為をするためにスペイン人家政婦への姦通で行われたとされている。家庭内労働者がスペイン人という実例はフランソワ・オゾンによるフィーチャー映画ホームドラマ (映画)」にも特に示されてあり確かにブルジョワの家族のメンバーの一人ルチア・サンチェス(Lucia Sanchez)はスペイン女優によって演じられている。

脚注

参考文献



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